ボーイング787、世界で運航停止へ 日米当局が命令

2013/1/17付
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 米ボーイングの新鋭中型機「787」のトラブル多発を受け、米連邦航空局(FAA)は16日、同機の運航を当面見合わせるよう航空各社に命じた。バッテリーの安全が確認できるまでとし、具体的な期限は明示していない。他国の当局にも同様の通達を出し、計49機を保有する航空8社は運航を全面休止する見通しだ。日本の国土交通省も17日、787の運航の一時停止を指示した。全日本空輸日本航空では一部の路線で運休などが長期化する懸念が浮上。部品を提供する企業の株価が急落し、経済への影響も広がっている。

 【ニューヨーク=杉本貴司】FAAは同日発表した声明の中で、ボーイングと航空会社と連携して早急に対策プランを策定し「なるべく早期に、かつ安全に787の運航を再開できるようにする」と説明した。今回出したのは安全性への危険性が高いと判断した場合に発する「緊急耐空性命令」。

 FAAは11日に787の包括調査を始めた時点では「機体の安全性を確信している」(ウエルタ長官)としていたが、今回、発火事故の原因となった補助電源システムが是正されない限り「基幹システムや構造に損傷を与え、電気機器室が火災に至る可能性がある」と認め、問題の深刻さを指摘した。

 運航開始直後の新型航空機に不具合が起きた例は多いが、当局が運航停止命令にまで踏み込むのは異例の対応といえる。

 ボーイングのジム・マックナーニ最高経営責任者(CEO)は「最近の出来事が運航計画に与える影響や乗客の不便を深く残念に思っている」と一連のトラブル発生後に初めて謝罪する声明を出した。

 各国航空当局の調査に対して「全力を挙げて協力する」とし、数日内に必要な対策を講じるという。ただ「787が安全であることを確信している」と従来の主張も繰り返した。

 787は昨年末時点で世界の航空8社が49機を保有し、最大が全日空の17機。日航も7機を保有しており、この2社で半分を保有・運航する。米航空大手では最大手のユナイテッド航空が唯一、6機を保有。成田―ロサンゼルス便などに使っている。

 全日空と日航は16日(日本時間)に、山口宇部空港発羽田行きの全日空便が緊急着陸し、国土交通省が事故につながりかねない「重大インシデント」と認定して調査に入ったことで787の運航を休止している。今回のFAAの命令を受けてユナイテッドとチリの大手ラン航空も運航停止を決めた。

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