UBS、不正取引で1500億円損失 トレーダーを逮捕

2011/9/15付
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 【ウィーン=藤田剛】スイス金融大手UBSは15日、投資銀行部門のトレーダー1人が無許可の不正取引を行い、20億ドル(約1530億円)規模の損失が発生したと発表した。この結果、2011年7~9月期決算は赤字に転落する可能性があるという。取引の詳細については「まだ調査の最中」として明らかにしていない。ただ、「顧客の資金は影響を受けなかった」と説明しており、損失は自己資金での取引で発生したもようだ。

 ロンドン警察は15日、31歳の銀行員をロンドン市内で逮捕した。「自らのポジションを不正に利用した容疑」が理由で、現在も勾留中という。

 日本経済新聞の取材に対し、UBSは今回の事件が無許可の不正取引に当たることを認めた。スイス政府の金融監督庁は「UBSから直ちに報告を受けた」と述べ、政府として調査に乗り出したことを明らかにした。損失発生の報道を受け、15日の株式市場でUBS株は一時9%を超える下落となった。

 UBSは08年の金融危機で経営が大幅に悪化したが、その後は回復。11年4~6月期は10億1500万スイスフラン(約900億円)の純利益を計上していた。しかし、欧州の財政問題などで収益が頭打ちとなったため、3500人の人員を削減して年20億スイスフランのコストを圧縮する計画を立てていた。7~9月期決算が赤字に転落した場合、今後人員削減の規模を積み増す可能性もある。

 英フィナンシャル・タイムズ紙(電子版)によればUBSのグリューベル最高経営責任者(CEO)は社員への手紙で「事件は悲しいことだが、我々の基本的な強みを変えるものではない」と述べた。

 大手銀行の不正取引としては、1995年に英ベアリングス銀行のシンガポール法人のトレーダーが8億ポンド(約1000億円)以上の損失を出し、同行を破綻させた事件が有名。最近では08年、仏銀行大手のソシエテ・ジェネラルがトレーダーの不正取引で49億ユーロ(約5200億円)の損失を出した。

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