中国、金利自由化の動きも 資金需要を掘り起こし

2012/7/5付
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 【北京=大越匡洋】中国は追加利下げに踏み切るとともに、金利の自由化に向けた動きもじわりと進めた。6月に続き、銀行が自由に決められる貸出金利の範囲を拡大。景気が減速するなかで金利が下がりやすい環境を整え、資金需要を掘り起こして安定成長につなげるとともに、国内の金融改革も少しずつ進める両面作戦を採っている。

 今回の見直しで、銀行が自由に決められる貸出金利の下限を基準金利の0.7倍に引き下げた。6月の利下げの際に、それまで0.9倍だった下限を0.8倍に下げたばかり。当局の管理下という条件付きながら、銀行間の競争を促す環境整備を一段と進めた格好だ。

 一方、預金金利の規制緩和は見送った。6月の見直しでは、実際の預金金利が基準金利を超えることを認め、1割増まで銀行の裁量で決められるようにした。ただ急激な改革には、利ざやの急減で経営に打撃を受ける銀行の抵抗が大きく、徐々に改革を進めるしかない実情も透けて見える。

 とはいえ、銀行に配慮するだけでは、利下げで金利収入が減る一般市民の不満が強まりかねない。このため、今回選択したのは預金金利の下げ幅を貸出金利より小さくする「非対称利下げ」だ。

 中国の消費者物価指数(CPI)は足元で落ち着いた動きをみせているが、5月も前年同月比で3%上昇した。今回の利下げで1年物の定期預金の基準金利は3%となる。「実質マイナス金利」を避ける工夫を取り入れ、国民生活に目配りする姿勢を強くにじませた。

 有力エコノミストの間では、中国の金融市場改革がさらに進むとする声が聞かれる。

 DBSの梁兆基氏は「金利設定の裁量拡大は金利自由化への重大な一歩」と指摘。銀行に保証された利ザヤを圧縮する措置は「自由化推進の決意を示す」と評価した。招商証券の謝亜軒氏は「金融市場改革の背景には、中国経済が周期的な下降期にあり、構造転換の時期に直面していることがある」とし、景気低迷期こそ改革の好機ととらえている。

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