ロシア、穀物輸出を一時禁止へ 干ばつで生産低迷
15日にも、小麦やトウモロコシ

2010/8/5付
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 【モスクワ=金子夏樹】ロシア政府は小麦など穀物の一時輸出禁止に踏み切る。プーチン首相は5日、輸出禁止が妥当との見方を示した。ロシアでは記録的な猛暑と少雨の影響で干ばつ被害が広がり、穀物生産が落ち込んでいる。15日にも輸出禁止が始まる可能性がある。

 ロシアの小麦の世界輸出シェアは約1割。ロシアの穀物輸出規制の観測から、小麦の国際価格は急上昇。指標となる米シカゴ商品取引所の小麦価格(期近)は4日の時点で、1ブッシェル7.2575ドルと前日に比べ0.4575ドル(7%)の大幅高になった。その後の夜間取引でも強含んでおり、7.5ドル近くで推移している。約1年10カ月ぶりの高水準で、6月末に比べると約6割高い。

 プーチン首相は5日の政府会合で「熱波と干ばつの影響があり、穀物の輸出禁止措置がふさわしい」と述べた。

 ロシアでは南部や中部の穀倉地帯を中心に干ばつが広がり、政府は既に非常事態を宣言。ロシア農業省は今穀物年度の穀物の予想収穫高を、昨年度比26%減の約7000万トンに引き下げた。政府は今年度の輸出量を昨年並みの2150万トンにする方針だったが、計画見直しに追い込まれた。

 輸出の一時禁止の対象となりそうなのは小麦のほか大麦、ライ麦、トウモロコシ。ロシアからの穀物輸入の多いエジプトなど中東諸国などに影響が及びそうだ。

 一方、ロシア穀物連盟の幹部は5日「ロシアの安定供給国としての信頼が崩れれば、市場シェア縮小につながる」との懸念を表明した。ロシア農業省などには2000万トン超の穀物在庫を活用すれば、海外輸出に影響は出ないとの見方もある。

 米農務省が7月上旬に発表した2010~11年度の世界生産高予想で小麦は6億6107万トンと、前年度に比べ1878万トン(3%)減った。

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