東日本大震災で被災した東京電力福島第1原子力発電所は高濃度の放射性物質で汚染された水の除去が難航している。1~3号機では本来の冷却システムを復旧させるためタービン建屋地下の汚染水を取り除く方針だが、原子炉から水が漏れているとみられ、排水作業が追いつかない。一方、1号機に続き2号機も原子炉圧力容器の温度が上昇しており、注水を続けざるを得ず、東電はギリギリの調整に取り組んでいる。
汚染水は1~4号機のタービン建屋の地下や屋外の坑道(トレンチ)にそれぞれ数千トンがたまっているとみられる。2~3号機では放射線量が高い汚染水がたまるタービン建屋地下と坑道とがつながっている。1号機の坑道は水がないタービン建屋1階とつながっており、坑道の水の放射線量も低いため、東電は津波の水が坑道に入り込んだものとみている。
1号機では24日からタービン建屋地下の汚染水を、原子炉の蒸気を水に戻す「復水器」に送り込む作業を始めた。現在は毎時18トンのペースで送り込んでいるが、東電によると地下1階に深さ40センチほどたまっていた水は1日に1~2センチしか減っていない状況だ。
2~3号機は復水器が満水のため、復水器の水を復水貯蔵タンクと呼ぶ別のタンクに移す方針。ただ、復水貯蔵タンクにも水が半分程度たまっており、この水をさらに別のサージタンクに毎時10~25トン移し始めた。この作業は60~90時間かかる見通し。4号機の作業は未定。
一方、1~2号機は原子炉圧力容器の温度が上昇傾向にある。29日には一時、1号機がセ氏300度超、2号機が200度近くになった。東電は原子炉を冷却する注水作業を続けているが、注水した水の一部がタービン建屋に漏れているとみられ、原子炉の温度や圧力をみながら注水量を調整している。
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