スパコン世界最速に中国「天河2号」 「京」は4位

2013/6/17付
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 スーパーコンピューターの性能競争で、中国が2年半ぶりに世界最速の座を奪い返した。1秒間に3京(京は1兆の1万倍)3860兆回の計算をこなす。心臓部には米インテルの半導体を採用した。2位以下を大きく引き離し、科学技術力の躍進ぶりを見せつけた。理化学研究所と富士通が開発したスパコン「京」は、半年前の3位から4位に後退した。

 スパコンのランキングは、専門家のプロジェクト「TOP500」が17日に発表した。

 トップになったのは中国国防科学技術大学が開発した「天河2号」。2012年11月の前回ランキングで1位だった米クレイ製の米オークリッジ国立研究所「タイタン」(毎秒1京7590兆回)が2位。3位には前回2位だった米IBM製のローレンス・リバモア国立研究所「セコイア」(同1京7170兆回)が入った。

 天河2号は当初、15年ごろに完成するとみられていたが、予定よりも2年早く首位の座に輝いた。インテルのスパコン用半導体部品(コア)を300万個以上つないで、日本の「京」の3倍超となる計算速度を実現した。

 多くの半導体部品を調達する方法は、計算速度を上げる近道だ。ただ、大規模なスパコンに組み上げ、正しく動かすには一定の技術力が要る。

 東京工業大学の松岡聡教授は「今回の中国の1位は予想されていた。日米のスパコンを勉強し、実力が上がっている。2~3年は中国の独壇場だろう」と話す。

 中国は1990年代から、スパコンの研究開発に人材と資金を大量投入してきた。「国威発揚」が目的だ。天河2号はミサイルの弾道計算や戦闘機の空力性能シミュレーションなど、軍事研究が主な用途になるとみられる。

 一方で、世界一奪還を目的に「半ば力業で最高速度を実現したにすぎない」(文部科学省)との見方もある。計算速度そのものよりも、使い勝手や消費電力などからスパコンの性能を評価する場では、中国勢の存在感は薄い。

 中国では独自のCPU(中央演算処理装置)開発も進めているとされる。スパコン開発の国際競争が今後も激しくなっていくことは間違いない。日本は20年ごろまでに毎秒100京回の計算ができる次世代スパコンを開発することを決めた。今後、どのような研究開発を進めるか戦略を練る必要がありそうだ。

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