宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日午後2時、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)から国産の新型ロケット「イプシロン」初号機を打ち上げた。予定通り飛行すれば、61分後に搭載した衛星を切り離す。
予定時刻に点火したイプシロンは発射台を離れ、空に吸い込まれた。イプシロンは3段式で、燃え尽きた燃料をそれぞれ切り離しながら飛行する。発射から約12分後に高度840キロメートルに達した時点で3段目の燃焼が終わる。3段目の上に取りつけた小型の推進装置で微調整しながら、発射から61分後に惑星の大気を観測する衛星「SPRINT―A」を分離する予定だ。
イプシロンは全長24メートル、重量が91トン。大きさは国産の大型ロケット「H2A」の半分以下で、小型衛星の打ち上げに向く。世界で初めて異常を検知する人工知能を組み込み点検作業を自動化。管制作業もパソコン2台でできるようにし、大幅なコスト削減を進めた。需要が拡大する小型衛星ビジネスへの参入を狙う。
イプシロンは当初、8月22日に打ち上げる予定だったが、一部装置に電気配線の誤りが見つかり延期した。再設定した27日は、ロケット側と地上管制室をつなぐ通信の設定の不具合により、打ち上げの19秒前に自動停止した。このためJAXAは特別点検チームを設置。設定を修正するとともに打ち上げ作業を徹底的に見直して、準備を進めてきた。








