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宇宙の起源探る次世代加速器、財源確保焦点に

2013/8/12 22:44
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 宇宙誕生の謎に迫る次世代の巨大加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の国内誘致の是非を検討してきた日本学術会議の有識者会議は12日、2~3年をかけて計画を精査し判断すべきだとの意見をまとめた。4000億円を超える日本の建設費負担が他分野の研究費を圧迫するとの懸念がある。文部科学省は今回の意見を参考に総合判断するが、誘致に前向きな姿勢を崩していない。

 ILCは質量(重さ)の起源とされるヒッグス粒子を発見した欧州合同原子核研究機関(CERN)の加速器の次世代機にあたる。文科省は国内誘致の方針で、学術会議に意見を求めていた。

 12日の議論ではILCが宇宙の成り立ち解明に役立つ意義を認めた。ただ、10年間で8300億円という巨額の建設費に関する参加各国間の負担比率交渉はこれから。誘致国が半額を負担する見通しだが、額が膨らむ可能性もあると指摘した。国内の財源の確保が見通せないため、他分野の研究費が減るなどしわ寄せを懸念する声も出た。

 このほか、費用対効果の問題や、建設に必要な研究者や技術者を確保できるかなどを「不確定要素」として挙げた。学術会議は現時点では時期尚早で、慎重に2~3年検討する必要があるとの見解を9月に文科省に正式回答する。

 今回の意見に対し、文科省は「ILCは日本が初めて国際的な共同研究プロジェクトを率いる好機」として前向きな姿勢は変わらない。より広い議論をするため、政府の総合科学技術会議などに改めて意見を求める可能性もある。早ければ今秋を予定していた総合判断の時期は遅れそうだ。

 ILCを推進する「リニアコライダー国際推進委員会」の委員長を務める駒宮幸男・東京大学教授は「新しい科学は費用がかかる。既存の学問分野の維持だけにとらわれるのはどうか」と指摘。村山斉・東大特任教授は「ILC実現に向け解決すべき課題を洗い出したのは意味がある」と話している。

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