東北大地震、エネルギーは「阪神」の178倍
浅い震源、威力想定外

2011/3/11付
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 東北大地震の規模はマグニチュード(M)8.8と国内では過去最大。地震のエネルギーはM7.3だった阪神大震災の約178倍にあたる。坪井誠司・海洋研究開発機構・地球情報研究センター部長は今回の地震が「想定外」のものだったと指摘。これほどの地震は記録がないため見通しを立てにくいが余震はしばらく続き、津波も何度にもわたって襲ってくる可能性があるという。

 日本列島付近を走る複数の断層が連動して活動し、揺れた「連動型」だったため激しさを増したとの見方が有力だ。かねて心配されていた「宮城県沖地震」や「三陸沖地震」などが一気にやってきたのに近い。米地質調査所によると国際的な地震規模の指標「モーメントマグニチュード」は8.9。これは過去の世界の地震記録で7番目、1900年以降では5番目にあたる。

 宮城県沖の地震は約40年おきに発生、1978年にM7.4の地震が起きてから30年以上経っていた。国の地震調査委員会はこの地域で30年以内に99%の確率で地震が起きると予測していたが、規模はM7.5~8.0前後と見積もっていた。

 気象庁によると今回、宮城県沖に続いて茨城県沖で起きたM7級の地震は余震とも、誘発された別の地震とも考えられるという。名古屋大学地震火山・防災研究センターの田所敬一准教授は「今回は牡鹿半島の東~南の地盤以外に、近隣の地盤も同時に破壊された可能性がある」と指摘する。

 京都大学防災研究所の橋本学教授は「青森県の八戸沖から茨城県沖まで400~500キロメートル以上にわたって断層が壊れた可能性がある」とみる。「昨年のM8.8のチリ地震でも約800キロメートルほどの断層が動いたと言われ、今回に似ている」という。専門家によると、今後数日間は震度5~6級の余震が起こる可能性がある。連動型地震では余震も長い間、続きやすいとみられ十分な注意が必要になる。

 今回の地震は大きな津波が広い範囲で観測されているのも特徴だ。海洋研究開発機構の坪井誠司部長は「M8.8の地震なら、10メートル以上の津波が起きても不思議はない」と指摘する。

 京都大学防災研究所の間瀬肇教授によると深海域で発生した地震の津波は水深が浅い場所に到達すると高く、速度は遅くなっていく。三陸のリアス式海岸のように湾の外側が広く内側が狭い「三角形の湾」では湾の内側に行くに従って津波が高くなりやすい。

 陸地が突き出た半島や島でも海底の地形によっては津波が大きくなる。東北沿岸は津波が大きくなりやすい典型的な地域と言え、チリ地震の津波の際も大きな被害を出した。

 津波は第1波よりも第2波以降が大きい場合もある。1日程度続くことがあり、それを過ぎても余震に伴う津波も起こるので十分な注意が必要だ。「決して自分で、津波はもう来ないだろうと判断しないように」と間瀬教授は警鐘を鳴らす。

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