日本古典奇術、ニコ動で伝道 「手妻師」藤山さん
若者から反響、舞台集客の布石に

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2012/4/30付
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「この活動は、いずれ自分の芸にもプラスになる」と語る手妻師の藤山晃太郎氏
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「この活動は、いずれ自分の芸にもプラスになる」と語る手妻師の藤山晃太郎氏

 日本古典奇術「手妻(てづま)」の専門家ながら、インターネット動画投稿サイト「ニコニコ動画(ニコ動)」という最新メディアで人気になった人物が藤山晃太郎氏(34)だ。伝統芸能とネットというコントラストの妙を生かし、自らの芸のPRに成功した。演者と観客が双方向でつながる時代、いかに自分を演出して生き抜くか。藤山氏に独自のマーケティング術を聞いた。

 高音のボーカロイド(歌声合成ソフト)の曲が流れる中、床に置いた金属の輪の中に座る和服の男。立ち上がり、輪を床に立てて回転させるや、次の瞬間に自分が輪にしがみついてグルグル回り出す。目を疑う回転速度が示すハイレベルな芸と、やや能天気な音楽の取り合わせが、不思議な雰囲気を醸し出す。2009年に投稿された藤山氏の“ニコ動デビュー作”は、約47万回も再生された人気動画だ。

 「子供の時からマジックに興味がありましたが、パソコン少年でもあったんです。だから、ニコ動も初期から知ってました。最初の投稿は『やったら、受けるんじゃない?』という軽い気持ちでしたが、反響が面白くて、ネットの可能性を改めて知りました」

ニコニコ動画で人気に火が付くきっかけとなった、巨大な輪を使う演目
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ニコニコ動画で人気に火が付くきっかけとなった、巨大な輪を使う演目

 藤山氏が関心を持ったのはニコ動ならではの視聴者のリアクション。「すげぇぇぇ」「きたぁぁぁ」といった動画への投稿コメントが画面に次々現れるのはニコ動ならではだが、奇術師として新鮮な驚きがあったという。

 「奇術の流れの一瞬一瞬に対する反応を、言葉としてつかめるのはすごいことです。しかもニコ動視聴者は生の舞台では接触しにくかった10~20代が中心。ここで支持される意義は大きいと思いました」

 ニコ動で人気が出ると、様々なクリエーターとの交流も可能になった。

 「ニコ動や一部のSNS(交流サイト)で名前が知られた後、『次にこんな動画をやりたい。協力してくれませんか』とツイッターなどでつぶやくと、『あの藤山さんですね。やりましょう』といった反応が集まるようになりました」

 その結果、映像編集ディレクターなどの支援を得て、動画のレベルはさらに向上。奇術とは全く関係のない、あるアクションゲームの場面を再現した動画で再生100万回超の記録も打ち立てた。ただ、これで満足はしなかった。

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