「脱原発依存、今後も努力」 菅首相、最後の記者会見 発言要旨

2011/8/26付
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 赤字国債発行法と再生エネルギー特別措置法が与野党の協力で成立した。2011年度第2次補正予算の成立に加え、3つの重要案件が成立したことになる。以前から言っていたように民主党の代表を辞任し、新代表が選出された後に首相の職を辞する。

記者会見を終え会見場を後にする菅首相(26日午後、首相官邸)

 退陣にあたっての率直な感想は、与えられた厳しい環境のもとでやるべき事はやったという思いだ。東日本大震災からの復旧・復興、東京電力福島第1原子力発電所事故の収束、社会保障と税の一体改革など、内閣の仕事は確実に前進している。内閣としては一定の達成感を感じている。

 首相として力不足、準備不足を痛感したのは福島での事故を未然に防ぐことができず、多くの被災者を出してしまったことだ。

 原発事故はいったん拡大すると広範囲の避難と長期化が避けられない。私が出した結論は原発に依存しない社会を目指すということだ。原子力事故の背景には、「原子力村」という言葉に象徴される、原子力の規制や審査のあり方、行政や産業のあり方、文化の問題まで横たわっていることに改めて気づかされた。

 首相を辞職した後も、放射能汚染対策、原子力行政の抜本改革、原発に依存しない社会の実現に最大の努力を続けていきたい。

 世界は国家財政の危機という難問に直面している。首相就任後、議論を重ねて6月に社会保障と税の一体改革の成案をまとめた。

 社会保障と財政の持続可能性を確保することはいかなる政権でも避けて通ることができない。諸外国の例でも、これ以上先送りすることはできない。与野党で協力して(改革を)実現してほしいと切に願っている。

 私の在任期間中の活動を歴史がどう評価するかは後世の人々の判断に委ねたい。思いが国民にうまく伝えられず、ねじれ国会の制約の中で円滑に物事を進められなかった点は大変申し訳なく思う。

 国民の間で賛否両論ある困難な課題にあえて取り組んだ。将来世代に先送りした問題の後始末をやらせてはならないという強い思いに突き動かされたからだ。

 持続可能でない財政や社会保障制度、若者が参入できる農業改革、エネルギー需給などの問題については適切な政策を進めないと、私たちの世代の責任を果たしたことにならない。次に重責を担う方々にもこの思いは共有してもらいたい。

 【政治空白】

 ――首相の正式な退陣表明までの間、政治空白に陥ったという指摘がある。

 「復興基本法の成立や原子力安全庁を設置する方針を閣議決定した。この3カ月間は実りの多い政策実行の期間だった」

 【代表選】

 ――民主党代表選では誰を支持するか。

 「難しい課題でも自らの責任で国民の理解を得ながら進む人がリーダーにふさわしい。復旧・復興、原発事故の収束もやり遂げることのできる人に次の代表や首相になってほしい」

 ――小沢一郎元代表を重要ポストで処遇してでも挙党一致を目指すべきか。

 「特定のグループを排除しようと思ったことはない。党員資格の停止も一定の手続きにのっとって結論を出した」

 ――次期首相が衆院を解散すべきか。

 「一人の人が(首相を)4年やるのが望ましい。任期が来れば、任期満了での選挙になることが当然だ」

 ――マニフェスト見直しが争点になっている。

 「財源捻出は見通しが甘かったところもあった。ただマニフェストの重要性は変わらない」

 【原発】

 ――事故の翌日に原発を視察したことに批判があるが後悔はないか。

 「現場の責任者である所長と意見交換できたことは、非常に意味のある行動だった」

 ――脱原発依存を打ち出したことには強い抵抗があったのではないか。

 「これからも原発に依存しない社会に取り組むし、その道は開かれている」

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