大学進学者、安定就業5割に満たず 高校は32%
10年卒業・中退者、政府が推計

2012/3/19付
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 政府は19日、大学や専門学校への進学者のうち、卒業・中退後に就職して正社員など安定した仕事に就いている人の割合は48%にとどまるとの推計をまとめた。就職先が見つからずにアルバイトをしたり、就職してもすぐに離職する人が多いためで、高校を卒業・中退して社会に出た人の場合、安定就業の割合は32%とさらに低い。高等教育が雇用に結びつかない実態が浮き彫りになった。

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 政府や経済界、労働界の代表が集まる「雇用戦略対話」の会合で示した。政府は6月をめどに若者の就職を支援する総合対策をまとめる方針だ。

 調査は2010年3月に大学や高校などを卒業した年次の学生が対象。中途退学して先に社会に出た人も含まれる。全国の学校への聞き取りや、雇用保険の加入状況から割り出す就職後3年間の離職率などから内閣府が推計した。

 10年春に大学や専門学校を卒業した約85万人のうち、すぐに就職した人は56万9000人。ただ近年の若年層の離職率の傾向から、就職した人も19万9000人が3年以内に離職する公算が大きいと分析している。

 卒業時に就職しなかった人や、アルバイトなど一時的な仕事に就いた人は14万人。中途退学した6万7000人も含めると、安定的な仕事に就かなかった人は全体の52%の40万6000人に上る。

 高校から社会に出た人は一段と厳しく、大学などに進学しなかった35万人のうち、68%にあたる23万9000人が安定的な仕事に就かなかった。未就職者や一時的な仕事に就いた人は約3割の10万7000人に上った。約2割にあたる7万5000人は就職していても3年以内に辞める可能性が高いという。

 実際には離職してから再び就職したり、卒業後しばらくたってから就職先が見つかったりした人も少なくないとみられる。卒業後すぐに正社員などにならなかった全員がずっと無職だったり、不安定な職業に就いているわけではない。

 ただ大学や高校などを出たら正社員となって安定的に働くという、日本で長く続いてきた雇用モデルが崩れてきた実態は浮き彫りになった。

 政府は大企業志向の強い大卒者に対して、大卒の人材を求める中小企業や地方企業を紹介するなど雇用のミスマッチ解消を進めているが、大きな効果は上がっていない。同日の戦略対話では「学校から職場への円滑な移行を促すため、省庁を横断した抜本的な対策が必要」との認識で出席者が一致した。

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