BPニュースセレクト

ドコモやイーアクセスなど、新周波数帯の利用を希望
割り当てにはソフトバンクによる買収の行方などを考慮か

2012/10/26 23:00
共有
保存
印刷
その他

 総務省は2012年10月25日、1.7GHz帯の5MHz幅×2(1744.9M~1749.9MHz、1839.9M~1844.9MHz)を新たに移動通信システム用に確保するための調整に向けて、実施していた調査の結果を発表した。

 公表された調査結果によると、イー・アクセス、NTTドコモ、KDDIおよび沖縄セルラー電話の計3団体が利用を希望。トラフィック急増の対策として割り当てを希望し、可能な限り早期の利用を望んでいる。

 新たに確保する予定の1.7GHz帯の5MHz幅×2は、イー・アクセスが保有する周波数帯のすぐ下に隣接する帯域である。このためイー・アクセスは同帯域を使って、10MHz幅×2、さらに15MHz幅×2と、LTEで利用する帯域幅を増やし、2013年中に最大112.5Mビット/秒のサービスを導入したいとする。

 NTTドコモとKDDIは、同帯域の割り当てを受けたとしても5MHz幅×2だけとなるが、LTE-Advanced(3GPP Release 10)で新たに規定された、不連続の帯域でも束ねて広帯域化できるキャリアアグリゲーション技術を使い、他の帯域と同帯域を組み合わせて最大75Mビット/秒以上の高速化サービスを実施したいとしている。なお、この1.7GHz帯は、国際標準化団体の3GPPで「LTE Band 3」として規定されており、iPhone 5がサポートするなど、グローバルバンドとして価値が高まっている。

 同帯域の割り当てに向けた制度整備のスケジュールについて、総務省移動通信課は「考慮しなければならない様々な項目があるため、現時点では見えていない」と回答する。考慮すべき項目の一つは、割り当ての手法についてオークション方式が検討されているが、国会での法案成立の時期が見えていない点だ。

 さらに、NTTドコモとKDDIが希望するキャリアアグリゲーションによる広帯域化について、まだ総務省で技術的条件の検討が終わっておらず、この点も考慮する必要があるという。

 加えて、ソフトバンクによるイー・アクセスの買収が、最終的にどのような形になるのかも今後の競争環境を考慮する上で注視しているようだ。

 なお、1.7GHz帯については、総務省が公表した周波数再編アクションプランにおいて、NTTドコモが保有する東名阪に限定された20MHz幅×2のバンド(1764.9M~1784.9MHz、1859.9M~1879.9MHz)に対して「使用可能地域の拡大について検討する」と記載されている。東名阪バンドのエリア拡大については、今回の調査項目には含まれず、「別の検討事項として、5MHz幅×2の新規確保とは分けて作業を進めている」(移動通信課)という。

(日経コミュニケーション 堀越功)

[ITpro 2012年10月26日掲載]

共有
保存
印刷
その他

電子版トップテクノロジートップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

日経BPの関連記事

BPニュースセレクト 一覧

国土交通省筑後川河川事務所は7月19日に福岡県朝倉市内の赤谷川で県に代わって緊急対策工事に着手した(写真:国土交通省筑後川河川事務所)

九州豪雨で国が初の権限代行、流木など除去

 国土交通省は、九州北部を襲った記録的な豪雨で河川に大量の土砂や流木が押し寄せたことを受け、2017年6月に施行された改正河川法に基づく権限代行制度を初めて適用し、河川を管理する福岡県に代わって土砂な…続き (22日 6:00)

医療従事者用チャットサービスを遠隔診療に活用

厚労省新通知への対応をうたう遠隔診療サービスが登場

 シェアメディカル(東京都千代田区)は2017年7月19日、医療従事者用チャットサービス「メディライン」を遠隔診療にも利用できるようにしたと発表した。厚生労働省が2017年7月14日付で発出した遠隔診…続き (22日 6:00)

NTT東西がシステム仕様統一へ 基幹系も対象

 NTT東西地域会社が基幹系システムの刷新を見据え、システムの仕様統一に向けた協議を開始したことが2017年7月21日に明らかになった。光回線の加入者管理やサービス管理、線路設備管理などを含むシステム…続き (21日 23:00)

新着記事一覧

最近の記事

TechIn ピックアップ

2017年7月21日付

  • アマゾンのアプリで実店舗の決済を―「Amazon Pay Places」が始動
  • ユーザーはいつサイトを見ているのか? 「朝型サイト」「夜型サイト」行動ログ調査
  • 近い将来に飛躍的進歩が期待される最新テクノロジー5選

日経産業新聞 ピックアップ2017年7月21日付

2017年7月21日付

・ソニー、画像センサー14%増産、自撮りや車載向け需要増で
・スマホゲーム、登場キャラ前面 配信前にファン獲得
・賃貸ビルの省エネ導入、「グリーンリース契約」でオーナーにも利益
・三井金属、四輪車用の排ガス触媒を増産 中印など5カ国で
・東レ、スマート衣料で連携 心電計の共同開発など…続き

関連媒体サイト