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建設現場に広がるiPad、大量の図面持ち運び不要に

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2014/5/13 7:00
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 これまでの紙図面や資料に代わり、タブレット端末やタブレットとしても使えるノートパソコン(PC)が施工管理や維持管理の道具として使われ始めた。大量の図面をコンパクトに持ち運ぶ、施工上の問題を即座にメールで報告する、現場の土質を写真判定する、杭の施工時に地中を「見える化」するなど、紙ベースの施工管理にはない高効率な業務の仕組みが実現している。タブレットが変える施工・維持管理の最前線を紹介する。

 スウェーデンに本社を置く世界最大級の建設会社、スカンスカはBIM(ビルデング・インフォメーション・モデリング)の先進的な活用でも有名だ。同社は、フィンランドのヘルシンキで分譲するアパートの施工現場におけるBIMや「iPad」の活用法を動画で公開している。

[左]スカンスカの現場でのiPad活用を紹介する動画
[右]工具箱からiPadを取り出すシーン。耐衝撃性が高いと思われるケースに入っている(写真:いずれもYouTubeより)
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[左]スカンスカの現場でのiPad活用を紹介する動画
[右]工具箱からiPadを取り出すシーン。耐衝撃性が高いと思われるケースに入っている(写真:いずれもYouTubeより)

 筆者が4分弱の動画を見て驚いたのは、測量技師が工具箱からiPadを取り出し、現場の床に無造作に置いて図面をチェックしながら施工状況をチェックしていくシーンだった。

[左]iPadには図面が入っている
[右]iPadを現場の床に置いて部材の設置状況を確認(資料:いずれもYouTubeより)
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[左]iPadには図面が入っている
[右]iPadを現場の床に置いて部材の設置状況を確認(資料:いずれもYouTubeより)

■大量の図面をiPadで持ち運ぶ

傷のあるサッシの写真を撮影し、メールで送信(資料:YouTubeより)
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傷のあるサッシの写真を撮影し、メールで送信(資料:YouTubeより)

 iPadには現場で使う図面が入っている。動画に登場するスカンスカの測量技師、セッポ・ツオミ(Seppo Tuomi)氏は「現場が大規模になっても、かさばる図面の束を持ち歩かなくてもよいので助かる」と語っている。

 現場監督のトミ・ラパライネン(Tommi Lappalainen)氏は、生コンクリート打設の際、iPadに入れた図面上で打設エリアをトレースして床面積をその場で計算する。建物の上の階を施工している時には、iPadに入れたBIMモデルによって地中に埋めた下水管や排水溝などの位置などを参照しているのだ。この現場では、すべての施工管理者と基礎、内装、構造などの現場監督がiPadを使っているという。

 現場事務所ではデスクトップパソコンを使って、BIMモデルを使って干渉部分のチェックやクレーンの可動範囲を確認したり、作業手順、搬入計画などの打ち合わせや説明を行ったりすることで会議時間の短縮を図っている。

 現場の最前線で一つのBIMモデルから作られた様々な図面を参照したり、現場の状況をフィードバックしたりするための道具として、タブレットが使われている――。そんな様子が、この動画からは伝わってくる。

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