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ドコモで「iPhone」が使えるようになる日
ジャーナリスト 石川 温

(2/2ページ)
2010/7/15 14:00
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 他社のスマートフォンでも、NTTドコモと契約すれば、同社の「パケ・ホーダイダブル」のスマートフォン定額である5985円が適用される、というのがユーザーとしては望ましいだろう。

香港版iPhoneも使えるようになる?

 これは何も他の携帯電話会社の端末に限った話ではない。メーカーが独自にSIMロック解除端末を販売すれば、NTTドコモはそれに応じたプランを出す、ということになる。つまり、米アップルが海外と同様に、日本でも直販店「アップルストア」や家電量販店でSIMロックフリー版「iPhone」を販売すれば、NTTドコモで使える可能性が出てくるということだ。

海外で販売されたSIMロックフリー版のiPhoneを日本で使えるようになるかもしれない(AP)
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海外で販売されたSIMロックフリー版のiPhoneを日本で使えるようになるかもしれない(AP)

 海外製の「SIMフリースマートフォン」への対応も気になるところだ。海外では日本では販売されていない魅力的なスマートフォンがいくつも販売されている。それらを何らかの手段で購入し、NTTドコモのネットワークで使うことも可能になるのか。この疑問に対し、山田社長は「技適マークがどうなっているか次第。それもこれから詰めていくことになる」と語る。

 「技適マーク」とは特定無線設備の技術基準適合証明等のマークのことで、電波法令で定める技術基準に適合している無線機であることを証明するものだ。日本の携帯電話会社が国内で販売している端末はこの「技適マーク」をきちんと取得している。しかし、日本での販売を前提にしていない海外の製品は、技適マークをほとんど取得していない。

 香港などで売られているSIMロックフリー版のiPhoneは、本体背面に技適マークがないが、設定画面のなかに「認証」という項目があり、そこを開くと技適マークを表示できるようになっている。これまでは本体の外側に技適マークが見えるように刻印する必要があったが、10年4月28日に総務省が「技適マークをディスプレーに表示できれば問題ない」とする改正省令を施行。これにより、香港版SIMロックフリーiPhoneを日本で使用しても法的に問題がなくなった。来年4月以降は、香港版iPhoneをNTTドコモのネットワークにつなぎ、ドコモのスマートフォンとほぼ同等の料金で使うことが可能になるもしれない。

 もっともiPhoneの16GBモデルは、ソフトバンクモバイルで購入して2年間使い続ければ、本体の実質的な負担額が0円となる。本体価格が数万円もする高価な香港版をわざわざ購入してドコモと契約するのは現実的でないかもしれない。

 とはいえ、NTTドコモがiPhoneの販売権を得られない状態がこのまま続いたとしても、アップル自身がSIMロックフリー版を販売したり、輸入業者が海外版を日本に持ち込んだりすれば、NTTドコモで使えるiPhoneが日本で出回ることになるだろう。ソフトバンクモバイルは、iPhoneのSIMロック解除をかたくなに拒むだろうから、こちらのほうが現実的といえそうだ。

自信を深めるドコモ

 SIMロック解除については、携帯電話会社間の取り決めなど、まだまだ調整しなくてはならないことが多い。山田社長は「例えばドコモ端末のSIMロックを外して他社に行った場合に、壊れたときの修理をどちらがやるべきかという問題がある。(これから事業者間で)制度を決めていかないとならない」と指摘する。

 ユーザーの選択肢が増えて端末と回線を自由に選べるようになる一方で、故障やサービスが使えなくなったときに十分なアフターサービスを受けられないのであれば、かえって消費者の不利益になる可能性もある。それらの問題をいかにつぶしていくかが肝心となってくるだろう。

 最後に山田社長は「(SIMロック解除によって)ユーザーの選択の幅が増える。(ドコモは)料金やネットワークエリア、品質がいい。解除によって受けられるサービスは変わってくるが、そこはしっかりと説明する。とにかく、ドコモショップに来てもらいたい」と語った。NTTドコモはネットワーク品質の高さを武器に、来るSIMロック解除時代に向けてますます自信を深めているように見える。

石川温(いしかわ・つつむ)
 月刊誌「日経Trendy」編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。携帯電話を中心に国内外のモバイル業界を取材し、一般誌や専門誌、女性誌などで幅広く執筆。近著に「グーグルvsアップル ケータイ世界大戦」(技術評論社)など。ツイッターアカウントはhttp://twitter.com/iskw226

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