「医療被曝」への意識高まる、問い合わせ急増 低被曝化に向かう医療機器(1)

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2011/12/16 7:00
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 医療機器の低被曝(ひばく)化に向けた技術開発が熱を帯びている。東日本大震災を発端とする原発事故によって、被曝に対する患者の意識が急激に高まったことが背景にある。医療機器本来の性能と大幅な低被曝化を両立する技術が、続々と登場し始めた。本連載では、医療被曝を最小限に抑えるための技術開発の現状を追う。

 「わずか1カ月で、初年度の販売目標台数の約半分が売れました」――。

 オムロン ヘルスケアが開発し、オムロン コーリンが2011年8月末に販売を始めたばかりの内臓脂肪測定装置「HDS-2000」の売れ行きが好調だ。同装置は、これまでX線CT装置を使って調べる必要があった内臓脂肪の正確な蓄積量を、体組成計などで用いるインピーダンス法[注1]によって測定できるようにしたもの。つまり、放射線による被曝がなく測れるのが特徴である。

 オムロン コーリン 営業本部 営業戦略部 検診予防マーケティンググループ マネジャーの金家正氏は、次のように語る。「ある病院からは、『うちの施設では“県内で初めて被曝なく内臓脂肪を測定できる”とアピールしたいので、早く納入してほしい』と催促された」。

■2011年、社会の意識が急変

 医療機器による被曝、いわゆる医療被曝に社会の大きな関心が集まっている(図1)。冒頭のエピソードは、それを端的に示す一例にすぎない。

図1 医療機器の低被曝化に注目集まる  2~3年前から活発になっていた医療機器の低被曝化の取り組みは、2011年3月11日以降、ますます加速する方向にある。
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図1 医療機器の低被曝化に注目集まる  2~3年前から活発になっていた医療機器の低被曝化の取り組みは、2011年3月11日以降、ますます加速する方向にある。

[注1] インピーダンス法とは、生体に微弱な信号電流を流し、その際に生じた抵抗成分などを計測することで体内の状態を推定する方法。

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