大阪ガスと積水ハウスは共同で、燃料電池と太陽電池、蓄電池の3タイプの電池を導入した住宅において、購入電力量を年間約88%削減できることを実証した。「3電池を備えた実験住宅で実際に1年以上居住し、効果検証したのは国内初」(両社)という。
大阪ガスらは奈良県北葛城郡に3電池を導入した住宅(延床面積138.8m2=平方メートル)を建設し、3人が実際に生活してきた。燃料電池には発電能力が700Wの固体酸化物型燃料電池(SOFC)、太陽電池には同5.08kWの多結晶シリコン(Si)型太陽電池、蓄電池には蓄電容量3.5kWhのリチウム(Li)イオン2電池を用いた。
この結果、3電池を導入しない場合と比較して、2011年7月~2012年6月末までの年間購入電力を4830kWhから584kWhへと約88%削減できた。電気代とガス代を合わせた光熱費は、年間約21万円の支出から約10万円の収入へと転じ、約31万円の削減を達成した。
今後は、実験終了予定の2014年3月までに、3電池の制御方法のさらなる改善や、電気自動車を含めた運用、実証用HEMS(家庭用エネルギー管理システム)の開発などに取り組む。大阪ガスと積水ハウスはこの実験を通じて、2015年までに実用レベルの技術開発を完了させる計画である。
なお、効果の算出に使った条件は以下の通り。
・太陽電池売電メリット単価:48円/kWh(住宅建設時の単価相当、ダブル発電プレミアムポイント適用)
・電気料金メニュー(3電池なし):従量電灯A(関西電力)
・ガス料金メニュー(3電池なし):床暖料金(オプション割引9%)(大阪ガス)
・使用機器(3電池なし):ガス給湯暖房機、ガス温水床暖房(LDK)、ミストサウナ機能付きガス温水浴室暖房乾燥機、ガスコンロ、電気エアコン(各居室)
・電気料金メニュー(3電池あり):従量電灯A(関西電力)
・ガス料金メニュー(3電池あり):マイホーム発電料金(オプション割引9%)(大阪ガス)
・使用機器(3電池あり):SOFC(0.7kW)、太陽電池(5.08kW)、Liイオン2次電池(3.5kWh)、ガス温水床暖房(LDK)、ミストサウナ機能付きガス温水浴室暖房乾燥機、ガスコンロ、電気エアコン(各居室)
<実績データ>
・住宅内消費エネルギー量:4830kWh/年(電力)、6211kWh/年(熱)
・太陽電池発電電力量:5283kWh/年
・燃料電池発電電力量:4078kWh/年
(日経エレクトロニクス 河合基伸)
[Tech-On! 2012年8月7日掲載]








