NFC 「スマートフォン決済」の普及担う次世代規格
2011年IT注目ワード

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2011/1/6 7:00
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 NFC(near field communication)は、ICカードや携帯電話などを機器にかざすだけで情報をやり取りできる近距離無線通信の規格で、非接触ICの次世代標準として普及が見込まれている。最近では、米グーグルが携帯電話向けOSの最新版「Android(アンドロイド)バージョン2.3」で対応し、2010年12月に発売したスマートフォン「Nexus S」にNFCチップを搭載したことで話題となった。

米グーグルのスマートフォン「Nexus S」。NFCチップを搭載する(AP)
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米グーグルのスマートフォン「Nexus S」。NFCチップを搭載する(AP)

 非接触IC技術は、すでにいくつかの規格が存在する。国際標準規格のISO/IEC14443では、「TypeA」「TypeB」の2つが規定されている。

 このうち世界的に普及しているのはTypeAで、オランダのNXPセミコンダクターズ(フィリップスから分離)が展開する「Mifare(マイフェア)」として広く認知されている。日本でもたばこ自動販売機用成人識別ICカード「taspo(タスポ)」がTypeAを採用した。

 一方、TypeBは公的機関での利用が多い。日本ではICチップの内蔵が進む運転免許証や旅券(パスポート)のほか、住民基本台帳カード(住基カード)などで利用されている。

 日本で最も普及している非接触IC技術は、ソニーが開発した「FeliCa(フェリカ)」だ。JR東日本の「Suica(スイカ)」などのカードタイプのほか、「おサイフケータイ」として携帯電話にも内蔵されている。フェリカはISO/IEC14443の規格には採用されなかったが、香港では「オクトパスカード」として、交通機関やコンビニエンスストアでの支払いに利用されている。

 NFCはこれらの規格の違いを超えて機器やカードを利用できるようにするため、ソニーとNXPセミコンダクターズが共同で開発した。05年までに国際標準規格のISO/IEC18092およびISO/IEC21481として制定され、非接触ICのほかにICタグや機器間認証の技術を網羅する規格となっている。

 非接触ICを構成する技術には、無線通信、基盤ソフト、アプリケーションなどの要素がある。このうち、NFCで規定しているのは無線通信にかかわる部分だ。NFCの通信方式は、TypeAやB、フェリカなどの複数の方式を含んでいる。つまり、NFC規格に対応した通信チップは、通信方式に限ればフェリカなどと互換性があるということになる。

■アップルが専門家をヘッドハント

 グーグルに限らず、携帯電話会社や端末メーカーのNFCに対する取り組みは、最近活発化している。

 例えば、10年夏には米アップルがスマートフォン「iPhone」にNFCを搭載するため、同技術の専門家をヘッドハンティングしたと報道された。日本の非接触IC技術に精通した業界関係者にもアップルからコンタクトがあったもようで、次世代版のiPhoneにNFCを使った決済機能を搭載するとの観測もある。

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