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「日本企業にチャンス」 医療機器開発の着眼点は部材に

2013/3/5付
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 「医療機器開発における主な着眼点が、最終製品から部材に移ってきた。ようやく日本企業にチャンスが来た」――。福島県で開催された「平成24年度 うつくしま次世代医療産業集積プロジェクト 地域イノベーション戦略支援プログラム(グローバル型) 成果発表会」において、医療機器センター 理事長の菊地眞氏はこのように述べた。

医療機器センター 理事長の菊地眞氏

 菊地氏は、「医療機器事業化を成功させるために必要なこと ~大学研究者・地域ものづくり企業への提言~」と題して講演。最近約10年の間に実用化された革新的な医療機器は、カプセル内視鏡や手術支援ロボットなど限られたものしか存在しないと説明。医療機器において、最終製品の革新性で勝負する時代は終わったと語った。

 その上で、今後の医療機器開発における着眼点は、「革新的な部材によって、既に存在している最終製品をいかに洗練させていけるかにある」(菊地氏)とし、部材技術に強みを持つ国内企業にチャンスが来たと強調した。「これまでは国内の部材企業が医療に目を向けていなかった。しかし、国内企業の技術を結集すれば、世界に打って出られる医療技術を構築できる」(同氏)。

 ただし、医療機器への参入を考える部材企業は、自ら積極的に要求仕様などを把握しようとする姿勢が必要だと訴えた。「民生機器なら、世界的にも一定のシェアを持つ国内の大手機器メーカーが、トレンドを踏まえた仕様を提示してくれるかもしれない。しかし、医療機器の最終製品のメーカーに関しては、国内には世界的な大企業は存在しない。待っているだけでは、最終製品で何が求められているのかを知ることができない」(菊地氏)。

■もう言い訳できない

 菊地氏は、医療機器市場の拡大を後押しする最近の政府の取り組みについても触れた。例えば、内閣官房長官の菅義偉氏は2013年2月22日の記者会見で、「健康・医療戦略室」を設置すると発表。医療機器などの医療関連分野を「戦略産業として育成し、日本経済再生の柱とすることを目指す」(同氏)とした。

 これらの動きを踏まえ、「国がここまで条件を整えてきたのなら、産業界としてはもう言い訳ができない。これから5~10年の間に結果を出さなければ、産業界の能力のなさが露呈される」(菊地氏)として、着実に国内の医療機器産業を成長させなければならないと訴えた。

(日経エレクトロニクス 兼 デジタルヘルスOnline 小谷卓也)

[Tech-On! 2013年3月4日掲載]

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