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新潟空港に試練の冬 ロシア極東2路線が運休

2010/10/30 4:18
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 新潟とロシア極東のハバロフスク、ウラジオストクを結ぶ航空2路線が31日、約5カ月間の運休に入る。新潟空港を北東アジアの「玄関口」と位置付ける新潟県にとって大きな試練となる。成田空港の発着枠拡大などを受け地方空港を取り巻く環境は厳しく、来年度の見通しも不透明だ。

 27日、運休前の最後の便となるハバロフスク行きのウラジオストク航空810便が、新潟空港から飛び立った。1973年に開設したハバロフスク便は、新潟空港の国際線では最も歴史のある定期路線だ。

 93年開設のウラジオストク便も30日が運休前の最終便となる。運航するウラジオストク航空は3月下旬以降の夏季ダイヤで両路線の運航を再開する予定とはいえ、約5カ月に及ぶ長期運休は初めてのことだ。

 新潟県は地元農産物のロシアへの輸出を支援してきただけに、運休は痛手となる。官民で組織する商社、ユーラシア投資環境整備(新潟市)はこれまでナシやモモなどを輸出してきた。今年は8月下旬にハバロフスクで県産果物のPRイベントに参加し「運休の影響は大きい」という。

 切り花の輸出に積極的に取り組むフラワーファームしろね(新潟市)の西脇博雄社長は「輸出が成田経由となれば、コストが高く、時間もかかる。競争力が下がる」と肩を落とす。

 最近の10年間を見ると、2路線の年間利用客は2005年をピークに減少し、09年は2路線とも2万人を割り込んだ。09年の利用率はハバロフスク線が49%、ウラジオストク線が57%にとどまっている。

 今回の運休について、ウラジオストク航空は「新潟路線は冬場の需要が少なく厳しいため」としている。ただ、ロシア国内の航空産業の再編や成田空港の発着枠拡大なども影響したもようだ。

 ロシア政府は国営アエロフロートに国内の航空会社を統合し、規模拡大で国際競争力を高める方針を打ち出している。ウラジオストク航空などはアエロフロートの傘下入りが決まっており、不採算路線の見直しを迫られた可能性が高い。

 ウラジオストク航空は今年3月、ウラジオストク、ハバロフスクから成田空港への定期チャーター便を就航した。同社は「首都圏への需要は大きく、将来的には定期路線化していきたい」と、収益性の高い成田線を重視する。

 新潟県の泉田裕彦知事は9月の定例県議会で、両路線への財政支援の検討を表明した。冬場の運航再開に向けて県は同社と交渉を続けている。

 ただ、新潟空港の定期国際線は軒並み苦戦している。国際的なハブ空港の韓国・仁川空港向けのソウル線は利用率が75%(09年)と健闘するが、それ以外は低迷気味だ。財政的な支援で、路線を維持しても空港の活性化を図る青写真が描けず、利用者が減れば、税金の無駄遣いとなってしまう。

 27日に始まった空港整備などの特別会計の事業仕分けを前に20日、「仕分け人」らが新潟空港を訪れた。国の財政的な余裕がないなか、拠点性や収益性に劣る空港への投資が滞る恐れもある。羽田・成田のハブ化、格安航空会社の台頭など外部環境の変化を見据えて、新潟空港の将来展望を議論する時期に来ている。

(モスクワ支局=金子夏樹、福岡幸太郎)

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