日本経済新聞

10月21日(火曜日)

日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
  • ヘルプ

コンテンツ一覧

ITトレンド(日経産業新聞)

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

生物模倣で大進化、デジカメの「目」 ソニーの挑戦

(1/2ページ)
2014/7/3 7:00
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有

 ソニーは生物の目の構造をまねた曲面形状のイメージセンサーを開発した。デジタルカメラなどに搭載するCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーは平面状が当たり前だが、今回のセンサーは中央部がくぼんだ半球状。まさに眼球の奥で像を結ぶ網膜を模した。暗い場所でも明るくノイズの少ない画像を撮影でき、レンズの小型・軽量化や低コスト化も可能になるという。CMOSセンサーで世界シェア首位の実力を証明した格好だ。

■生物の目をまねてセンサーを曲げてみた

ソニーは中央部がくぼんだ半球状のCMOSイメージセンサーを開発した(出典:ソニー)
画像の拡大

ソニーは中央部がくぼんだ半球状のCMOSイメージセンサーを開発した(出典:ソニー)

 「最初の発想は生物の目をまねることだった」――。同社セミコンダクタテクノロジー開発部門の糸長総一郎デバイスマネジャーは曲面CMOSセンサーを開発した経緯をこう説明する。「なぜ目が生まれたのか、なぜ目は丸くなったのか、生物学の本で学ぶところから着手した」(糸長氏)。曲面形状にするとさまざまな課題を解決できることは、その後で気づいたという。うまくいく確証はなかったが、「このアプローチが正しいことは生物の目が証明済みだ」と周囲を説得しながら、開発を進めた。

 曲面CMOSセンサーは、専用レンズと組み合わせることで大きく2つの利点を生み出す。1つは暗い場所でもノイズが少なく明るい画像を撮影できること、もう1つはレンズを小型・軽量化、低コスト化できることだ。

 暗い場所でも明るい画像を撮影するためには、口径の大きな明るいレンズ(F値の小さいレンズ)を使うことが有効だが、これまで画面周辺の画質低下が目立ちやすかった。従来の平面CMOSセンサーの場合、センサー中央部でピントを合わせると、センサー周辺部ではピントがわずかにずれて画像の分解能が落ちてしまうからだ。これは「像面湾曲収差」と呼ばれる現象で、レンズからの距離がセンサー中央部と周辺部でわずかに異なることに起因している。そして、この問題は口径の大きな明るいレンズほど顕著になる。

画像の拡大

 これに対し糸長氏らが開発した曲面CMOSセンサーは、レンズからの距離がセンサー中央部と周辺部でほぼ等しくなる。像面湾曲収差が抑えられ、より明るいレンズを使えるようになる。例えばレンズのF値を従来の2.4から2.0に明るくしても、画像の分解能は変わらない。その結果より明るい画像を撮影できるようになる。これは、レンズを含むカメラシステム全体の感度が、センサー中央部で従来比1.4倍、周辺部で2倍に高まったことに相当するという。

 さらに、硬いシリコンを曲面状に曲げると、シリコンの電気特性が変化し、ノイズの原因となる暗電流を従来比5分の1に低減することができた。これによって、暗い場所でもノイズの少ない画像を撮影できる。

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 次へ
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有
関連キーワード

ソニー、センサー、イメージセンサー、デジタルカメラ

【PR】

【PR】

ITトレンド(日経産業新聞) 一覧

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

小米ファンが集まるイベント「爆米花」は社員旅行の余興のように盛り上がった(9月27日、中国・天津市)

ビーフンでスマホが売れる 中国小米が愛する宝物

 中国のスマートフォン(スマホ)業界で「米粉」の動向が注目を集めている。中国語で米粉とは、一般に米で作った麺、つまりビーフンのことを指す。しかし、スマホ業界で話題になっている米粉は食べ物ではない。

■ポ…続き (10/16)

置き時計やぬいぐるみなどの小物を配置し、生活感を再現した

女子高生の部屋を訪れる仮想ゲーム 開発の真意は

 バンダイナムコゲームスが3次元のコンピューターグラフィックス(CG)を駆使して開発した最新コンテンツ「サマーレッスン」。ヘッドマウントディスプレー(HMD)を装着した利用者が家庭教師になり、仮想現実…続き (10/9)

パイオニアは2012年に世界初のフロントガラスの前方にナビゲーション情報を投影するAR(拡張現実)技術を使ったカーナビを開発した

身軽になったパイオニア カーエレ特化の勝算

 パイオニアがカーエレクトロニクスメーカーに生まれ変わる。技術力に定評がある同社は、AV(音響・映像)機器、カーナビゲーションなどで世界初の製品を世に送り出してきた。今後は、スピーカーなどオーディオ機…続き (10/2)

新着記事一覧

最近の記事

【PR】

モバイルやメール等で電子版を、より快適に!

各種サービスの説明をご覧ください。

TwitterやFacebookでも日経電子版をご活用ください。

日経産業新聞 ピックアップ2014年10月21日付

2014年10月21日付

・ブラジル国営石油、巨額の汚職疑惑 海洋開発、日系に影響も
・ドローン検定創設、普及に向け人材育成 自律ヘリの業界団体
・アクシス、賢い監視で国内シェア倍増へ 販売代理店3000店へ増
・SUS、米からメキシコ向けFA装置
・日機装、深紫外線LED量産へ 医療・製造現場向け…続き

日経産業新聞 購読のお申し込み
日経産業新聞 mobile

[PR]

関連媒体サイト

ページの先頭へ

日本経済新聞 電子版について

日本経済新聞社について