錦織が昨年11月、スイス・バーゼルの大会で当時世界1位のジョコビッチ(セルビア)を破った時は驚かされた。いったいどうやって勝ったのだろうか。そんな疑問を日本での初優勝で解いてくれた。
両ハンドのストロークとフットワークには定評があるが、特筆すべきはサービスリターンだ。鋭い反応と的確な予測で相手の第1サーブも良く返し、しかも深い。その特長が第1セット第2ゲームで出た。
サービスエースの数でツアー2位を誇るラオニッチが228キロのエースを決めるなど、40―0とリードした。しかし、錦織はそこからジュースに持ち込み、逆転でブレークした。「この試合もリターンがさえていると分かったので、第2サーブの時は攻撃的に行った」という。
体力勝負になった最終セットは6―0と圧倒した。この大会これまで1ゲームしかサービスを落としていなかったビッグサーバーから計4ゲームを奪った。
2008年に18歳でツアー初優勝の快挙をなし遂げてからは、09年に右肘を手術し、「テニスを続けられるか不安だった」時期もあった。
しかし、様々な経験を積んで、「安定したプレーができるようになってリスクを冒さなくても、勝てるようになった。自信もついた」という。代名詞になっていたジャンプしての強打、「エア・ケイ」はこの日一本もなかった。
ラオニッチら190センチ台の選手が増える中、178センチの選手でも世界に通用することを示した。日本の子供たちへ大きなアピールともなるツアー2勝目だ。(島田健)
エアーケイ、島田健、錦織
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