「訴訟能力なし」と認知症2人の起訴取り消し
大阪地検堺支部

2013/12/28付
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 大阪地検堺支部が12月、認知症のため裁判の意味を理解する訴訟能力がないとして、82歳の女性と65歳の男性の窃盗罪の起訴を取り消していたことが28日、裁判関係者への取材で分かった。

 女性の弁護人は「起訴時の検察の病状把握がずさんだった。当初から起訴すべきでなかった」と批判。地検は「起訴時は訴訟能力があると判断した」としている。

 弁護人によると、女性は2011年9月、堺市のスーパーで食料品(約1400円相当)を盗んだとして現行犯逮捕された。同年12月に略式起訴され、罰金20万円の略式命令が出たが、直後に認知症で入院。相談を受けた弁護人は、訴訟能力がないことを訴えるため公開での審理を求め、正式裁判を請求した。

 公判での質問の受け答えなどから、地裁堺支部は訴訟能力がないとして12年11月に公判停止を決定。地検堺支部は1年以上経過した今月5日に「治る見込みがない」と判断、起訴を取り消した。

 一方、男性は酒などを万引きしたとして窃盗罪に問われ、11年3月に公判請求。その後、認知症により訴訟能力がないとの精神鑑定結果が出たため、公判停止が決定。地検堺支部は回復見込みがないとして、今月になって起訴を取り消した。

 法務省によると、12年に全国で起訴されたのは約44万4千人で、起訴取り消しは22人。うち9人は被告の死亡が原因で、訴訟能力がないとして取り消されるケースは少ない。龍谷大の石塚伸一教授(刑事法)は「起訴される前に、福祉の専門家が容疑者の訴訟能力の有無を判断する仕組みをつくることが必要だ」と話している。〔共同〕

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