薬物依存克服へ支援評価の判決 猶予中再犯でも刑猶予

2014/6/23付
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 弁護士と医療機関が連携し、覚醒剤の依存症克服を支援する取り組みが刑事裁判でも評価され始めた。神戸地裁尼崎支部では4月、執行猶予中に再び薬物に手を出した被告が、依存症の治療を理由に異例となる2回目の執行猶予付き判決を受けた。サポートする医師は「判決は治療の励みとなり、プラスの面は大きい」と歓迎する。

 「執行猶予中の再犯に厳しい非難はあるが、再犯防止の見地から治療が必要なことは否定しがたい。遅ればせながら再犯防止の体制が整った」

 神戸地裁尼崎支部は4月11日、覚せい剤取締法違反罪に問われた男(33)の判決で懲役1年、保護観察付き執行猶予4年とした理由を説明した。

 判決によると、男は約1年前に覚醒剤を所持した罪で懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡され、約11カ月後に車内で覚醒剤を吸引するなどした。

 犯罪白書によると、近年の覚醒剤事件の被告は年間1万人余り。執行猶予中の被告を再び猶予とするケースは年に1~3件にとどまる。

 西谷裕子弁護士は大阪府富田林市の「汐の宮温泉病院」と協力し、本物そっくりの「疑似注射」を使い覚醒剤への欲求を抑える治療に取り組む。男も保釈後に病院を紹介され治療を続けており、公判では担当医師らが回復状況を証言した。

 薬物事件に詳しい小森栄弁護士は、依存症克服の支援について「裁判ではあまり重視されないのが現状。4月のケースは非常に珍しく、取り組みはもっと評価されるべきだ」と話している。〔共同〕

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