回転ずし「エンガワ」危機? グリーンランド産減る
温暖化でカレイ漁困難に

2012/8/20付
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 回転ずしの“エンガワ”が将来、食べられなくなる? 温暖化で氷の融解が急速に進むグリーンランドで、カレイ漁が近年、難しくなっている。冬場、氷が薄くなり穴を開けて取る漁ができなくなってきたためだ。

 回転ずしに並ぶエンガワの多くは実はグリーンランド産。エンガワといえば、通常はヒラメのひれ部分だ。しかしグリーンランドの大手水産会社「ロイヤルグリーンランド」が捨てられていたひれ部分を「エンガワ」として活用、約20年前から日本に輸出している。ここのカレイは最大で約1.2メートル、約45キロにもなる。

 「以前はもっと取れたんだが……」。同社生産担当マネジャーのイェン・ビィスコさんが力なく話す。

 カレイ漁は夏場、船で出漁し網で取る。冬場は氷が張った海上に犬ぞりやスノーモービルで行き、氷に穴を開けて針をつけた糸をたらして釣る。

 ビィスコさんによると、1995年ごろから犬ぞりの重さに耐えられないほど氷が薄くなる期間が以前より長くなった。

 米航空宇宙局(NASA)の衛星観測で、今年7月中旬にグリーンランドのほぼ全域で氷の表面が解けたことが判明。ビィスコさんによると、海水の温度も上がっている。グリーンランド西海岸の漁場では例年最高でも6度前後だったが、今夏は9.5度を記録した。

 海水温上昇は、エンガワ同様、回転ずしに並ぶグリーンランド産甘エビにも影響を与えている。近年、甘エビが取れる海域が北上して遠ざかっているという。同社は6年前、南部の加工工場を北部に移した。

 「将来は甘エビも取れなくなるかもしれない。代わりに同じ海域でサバやニシンが取れるようになってきた」とビィスコさん。

 北極の海が確実に変わりつつある。(ヌーク〈グリーンランド〉=共同)

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