ハーグ条約加盟方針、関係閣僚会議で決定
首相、サミットで米仏に伝達へ

2011/5/19付
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 政府は19日午前、国際結婚が破綻した場合の子どもの扱いを定めたハーグ条約に関する関係閣僚会議を開き、同条約に加盟する方針を決めた。20日に閣議了解し、早ければ次の臨時国会で承認を得たい考えだ。菅直人首相は26日から仏ドービルで開く主要国首脳会議(サミット)の際に、米国やフランスに加盟方針を伝える見通し。

 福山哲郎官房副長官は記者団に「子どもの福祉を第一に考えたうえで、加盟してもいいのではないかという結論に至った」と述べた。

 閣僚会議では、国内外の関係機関との調整窓口となる「中央当局」を外務省内に設置することを決定した。家庭内暴力などから逃れるために日本に帰国した妻子らが連れ戻される懸念があることに配慮し、返還を拒否できる条件を新たな国内法で定めることも確認した。

 政府が検討している新法の骨子案では、片方の親が海外の定住国から16歳未満の子どもを日本に連れ去った場合、もう片方の親から申し立てがあれば、裁判所が子どもを元の居住国に返還するよう命じなければならないと規定した。

 そのうえで(1)子どもが返還申立人から暴力を受けた(2)子を連れた親が申立人から暴力を受けた(3)子を連れた親が元の居住国に入国できない(4)返還が子どもに害を与える――ことを証明できれば返還拒否が可能だとしている。早ければ次の臨時国会に法案提出し、条約承認への環境を整えたい考えだ。

 国内では邦人保護の観点からハーグ条約の加盟に慎重論も根強い。米テネシー州ウィリアムソン郡の裁判所は9日、離婚した日本人の妻が日本に連れ帰った子ども2人の返還を求めている米国人が元妻に損害賠償を求めた民事訴訟で、610万ドル(約4億9000万円)の支払いを命じた。

 この米国人は離婚後の2009年に、子ども2人を取り戻そうとして未成年者略取容疑で福岡県警に逮捕され、起訴猶予となった経緯がある。国会での条約承認に向けては、返還拒否できる条件を、どこまで国内法に盛り込むかが焦点となりそうだ。

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