東電幹部・菅元首相ら不起訴へ 原発事故で検察

2013/8/9付
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 東京電力福島第1原発事故を巡り、東京地検など検察当局は9日までに、業務上過失致死傷などの容疑で告訴・告発されている東電の勝俣恒久前会長(73)ら当時の同社幹部らについて不起訴処分とする方針を固めたもようだ。「原発事故の発生は予見が困難だった」と判断、菅直人元首相(66)ら政府関係者の起訴も断念するとみられる。

 検察当局は既に東電関係者らの事情聴取を終えており、菅元首相にも事故当時の状況について説明を求める。証拠資料を改めて分析し最終的な結論を出すが、未曽有の原子力災害を巡る捜査は、関係者の刑事責任が一人も問われないまま幕を下ろす見通しとなった。

 事故では福島県の被災者らが勝俣前会長ら数十人について、業務上過失致死傷や原子炉等規制法違反などの容疑で告訴・告発。検察当局は、このうち原発の安全対策や事故後の対応に絡む業務上過失致死傷容疑での立件の可否に重点を置いて捜査を進めてきた。

 同容疑での立件にあたっては、勝俣前会長や清水正孝元社長(69)ら当時の東電幹部らが原発事故の発生を予見できたにもかかわらず、避難住民の死亡などを避けるための対策を怠った経緯などの立証が不可欠だった。

 関係者の話によると、検察内部では東電の元幹部や地震の専門家らの聴取結果を踏まえ「未曽有の災害である東日本大震災による津波の発生と、その後の原発事故を予見できたと言い切れない」との意見が大勢を占めているという。

 事故が予見できない以上、住民の死亡などを回避する義務も生じないため、元幹部らのほか、班目春樹・元原子力安全委員長(65)も刑事責任の追及は困難とする見方が強いという。

 菅元首相など当時の関係閣僚らは、事故時、原子炉内の圧力を逃がすベント(排気)を即座に実施せず、被害の拡大を招いたなどとする原子炉等規制法違反の容疑でも告発されており、検察当局は同容疑の成否も検討。菅元首相は告発内容を否定するとみられ、最終的に政府関係者全員の立件を見送るもようだ。

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