神経細胞発生で「忘却」 藤田保健衛生大などの研究チーム発表

2014/5/9付
共有
保存
印刷
その他

 藤田保健衛生大(愛知県豊明市)の宮川剛教授(神経科学)らの研究チームは、脳の海馬にある「歯状回」という部位で新たに神経細胞が生まれることで記憶が失われ「忘却」が起きることを、マウスを使った実験で確認したと、8日に米科学誌サイエンスで発表した。

 宮川教授は「詳しいメカニズムが分かれば、将来的には、嫌な記憶をわざと忘れさせて心的外傷後ストレス障害(PTSD)などを治療する方法も期待できる」と話している。

 研究チームによると、神経細胞が生まれることで新たな記憶が形成される一方、既存の神経回路が妨げられ、蓄えていた記憶が失われる可能性があると指摘されていた。

 この指摘を実証するため、箱の中のマウスに電気ショックを与え、箱に入るとショックを思い出して足をすくめるよう学習させた。その後、大人と子供のマウスを5分ずつ箱に入れて足をすくませる時間を調べた。

 神経細胞が作られにくい大人のマウスは学習から4週間後も記憶が残り、足をすくませる時間が長かったが、神経細胞が活発につくられる子供のマウスは、1週間後には足をすくませる時間が大幅に短くなり、2週間後にはすくませなくなった。

 さらに、神経細胞と記憶の因果関係を確認するため、大人のマウスで神経細胞が作られる数を人為的に通常の1.5倍ほどに増やしたところ、足をすくませる時間が通常の半分程度まで短縮。逆に、子どものマウスで神経細胞が作られる数を抑えると、すくませる時間が長くなった。〔共同〕

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

宮川剛藤田保健衛生大PTSD神経細胞研究チーム

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

北海道 7:01
7:01
東北 7:01
7:00
関東 7:01
7:01
東京 7:01
7:00
信越 7:00
7:00
東海 18:45
7:10
北陸 7:01
7:01
関西 7:53
6:30
中国 6:02
6:00
四国 6:02
6:00
九州
沖縄
6:01
6:00

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報