一時払い終身保険、解約トラブル急増 預金と混同
高齢者ら、銀行勧誘で

2012/5/8付
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 銀行の窓口で販売され、契約時に保険料を一括して払う「一時払い終身保険」のトラブルを巡る相談が急増している。国民生活センターへの相談件数は2009年度に比べ、昨年度は約4倍。中途解約では「元本保証」されないケースが多く、定期預金と混同して契約する高齢者が目立つ。背景には銀行の窓口で手軽に契約できることがあるとみられ、同センターは注意を呼びかける。

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 「こちらの方が得」。福島県の80歳代の女性は数年前、定期預金の申し込みで訪れた銀行で、行員に、ある商品を勧められた。契約時は定期預金の一つと思ったが、自宅に届いた書類で、一時払い終身保険に500万円を払ったことに気づいたという。

 東日本大震災で壊れた住宅の修理でお金が必要になり、銀行に解約を依頼。20万円の損になると言われた。

 千葉県の70歳代の男性は自宅で1500万円の一時払い終身保険を契約。1年後、銀行に解約を申し出たところ、返還金は1430万円と言われた。男性は「元本割れするとの説明はなかった」と訴える。

 国民生活センターによると、一時払い終身保険の相談が急増したのは、10年ごろ。各銀行は販売手数料収入を拡大するため、窓口での保険商品の販売を強化。銀行窓口での終身保険の販売件数のうち、一時払い終身保険が大半を占めるという。販売の伸びに伴い、相談件数も増加。

 10年度の42件から昨年度は99件に上った。内訳は80歳以上(39.2%)が最も多く、70歳代(36.6%)、60歳代(15.1%)が続く。相談者の平均契約額は973万円で、最高契約額は9000万円だった。

 相談には解約金の減額などのマイナス面の説明不足だったり、保険の勧誘であることを告げないまま、説明に入るため、消費者は元本割れのない預金と誤解して契約するケースが目立つ。

 同センターは「銀行からの勧誘ということもあって、安心して契約する傾向がある。契約概要などの資料をよく読んで理解してから、契約してほしい」としている。

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