日本、応用力が課題 下位層の多さ突出

2010/12/7付
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 文章中の情報を選び出すのは得意でも、その解釈や評価は苦手――。経済協力開発機構(OECD)の学習到達度調査(PISA)で、こんな課題を抱える日本の高校生が浮かんだ。記述式問題で答えが分からないと何も書かないケースも目立つ。学校現場では自分で考え、表現する力を育てようと様々な取り組みを進めている。

 今回、調査の中心だった読解力を構成する3要素でみると、文章や表から必要な情報を選び出す「情報へのアクセス・取り出し」は4位。しかし、文の関係や意味を理解する「統合・解釈」は7位、知識や経験と関連させて判断する「熟考・評価」は9位だった。

 例えば、携帯電話の危険性を肯定・否定する双方の根拠を並べた文章を読ませる問題。本文と表のキーワードが一致しているか考え、結果を推論する力が求められるが、正答率はOECD平均が63.3%に対し、日本は61.3%。上位国は軒並み70~80%台だった。

 何も解答しない生徒の多さも目立つ。読解力の記述式問題の無答率は22.5%で、平均14.1%を大幅に上回った。ある教育学者は「日本の生徒は結果がはっきり分かってから答えを書こうとする傾向がある」と話す。

 在宅勤務が難しい仕事を1つあげて理由を書かせる問題の無答率は、平均が15%に対し、日本は23.6%。知識や経験を基にしないと解けない問題で、日本の生徒の深く考えて書く力の不足が浮き彫りになった。

 OECDは読解力について各国の得点分布を8段階に分けた。日本は上位2段階分が全体に占める割合は13.4%で、フィンランドなど上位国・地域と遜色なかった。

 ところが、下位2段階分は日本が4.7%で、韓国、フィンランドの1%台、上海の0.7%に比べて突出。上位層と下位層で学力差が開いていることがうかがえる。

 一方、調査では学力とは別に高校生や学校へのアンケートも実施した。読解力と関係が深いとされる読書活動については「趣味で読書をすることはない」と答えた生徒が44.2%で、同じ質問をした2000年に比べて10.8ポイント減少した。読む本の種類はマンガが72.4%で最も多かった。

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