元首席専門官に有罪判決 広島少年院暴行「矯正教育を逸脱」

2010/11/1付
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 広島少年院(広島県東広島市)で収容少年の首を絞めたなどとして、特別公務員暴行陵虐の罪に問われた元首席専門官、向井義被告(49)=起訴休職中=に対する判決公判が1日、広島地裁であった。芦高源裁判長は「矯正教育の範囲を逸脱している」などとして、懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

 判決理由で芦高裁判長は、首にシーツを巻き付け、死ぬよう迫るなどした事実を認め「少年に精神的苦痛を与え、度を越した内容だ」と指摘。一方で目撃証言などから、「少年の首を絞めるなどの暴行はなく、言語理解に問題がある少年に死の意味を理解させるための指導目的があった」と認めた。

 公判で検察が取り調べメモを廃棄していたことが発覚した被告の自白調書について「任意性に疑いはないが、重要な部分で事実認定に沿わず、動機の記載も被告の行動と整合しない」と指摘し、「証拠価値は低く、信用性を過大に評価できない」と述べた。

 元法務教官4人=懲戒免職=の有罪が確定した一連の暴行事件に影響を与えたとする検察側の主張については「内容や程度、目的が異なり、軽々に認めることはできない」として否定した。

 向井被告は広島少年院の処遇部門のトップとして、発達障害に着目した先進的な矯正教育を実践。公判では暴行を否定した上で「教育指導が目的だった」と一貫して無罪を主張していた。

 判決によると、向井被告は2005年9月、院内で当時16歳の少年に「絞めたら死ねるぞ」と言って、首にシーツを巻き付けたほか、遺書を書くよう迫るなどした。〔共同〕

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