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福島原発、汚染水対策に470億円 政府が基本方針
遮水壁、建設前倒し

2013/9/3 10:45
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 東京電力福島第1原子力発電所から高濃度の放射性物質を含む汚染水が漏れている問題で、政府は3日、約470億円の国費を投じ政府主導で解決する方針を固めた。国の全額負担で原子炉建屋への地下水の流入を遮断する凍土壁を設置するほか、汚染水を浄化する装置も増設する。東京電力主体の従来の対策よりも前倒しで事態を解決できるようにする。

政府の主な汚染水対策
■体制・資金
・経済産業省や国土交通省などが関係閣僚会議を設置。東京電力や地元と連携する現地事務所を新設し、国の担当官が常駐
・総額470億円を投入。うち2013年度予算の予備費を210億円つかい、対策を前倒し
■対  策
・建屋を凍った土で覆う遮水壁の設置(320億円)
・汚染水から放射性物質を取り除く装置を新設(150億円)

 3日に開いた原子力災害対策本部で汚染水対策の基本方針を示した。安倍晋三首相は「世界中が注視している。政府一丸となって取り組みたい」と述べた。対策費は凍土壁の建設費で320億円、浄化装置の開発費で150億円と見積もった。対策費のうち約210億円は2013年度予算の予備費でまかない、年度内に対策に取りかかる。

 約2年の工期がかかる凍土壁の建設を前倒しする。対策費は概算で、凍土壁や浄化装置の開発が難航すれば上振れする可能性がある。

 凍土壁は建屋のまわりの土を冷却剤の循環により凍らせて地下水の浸透を防ぐ設備。原発内にたまった汚染水を浄化する多核種除去設備(ALPS)も、東電が設置する3系統に加え、国が高機能な浄化設備を増設する。汚染水漏れが見つかった急造タンクは溶接のしっかりしたタンクに入れ替える。

 汚染水対策に向けた体制も強化する。従来は経済産業省や原子力規制庁が汚染水問題に対処していたが、国土交通省や農林水産省も加えた関係閣僚会議を発足させる。地下水や土壌改良の専門家を集め、政府一丸で対策にあたる態勢を整える。

 東電や地元との連携を深めるため、国の現地事務所も新設。福島第1原発の周辺に常駐する担当官を増やし、情報収集や対策協議を密にする。

 基本方針には、▽建屋に流れ込む地下水のくみ上げ▽地下坑道(トレンチ)にたまっている高濃度汚染水の除去▽汚染水の海への漏洩を抑えるための地盤改良――などを盛り込んだ。個々の対策の実施計画も明らかにし、早期解決に向けた姿勢を内外に示す。

 東電は7月下旬、福島第1原発から汚染水が海洋に流出している可能性を認め、流出量を1日300トンと推計した。対策は後手に回り、8月には汚染水をためるタンクからの漏洩が見つかるなど事態は悪化の一途をたどっていた。

 原子力規制委員会は汚染水問題が、国際原子力事象評価尺度(INES)でレベル3(重大な異常事象)に相当するとの評価を決定。国内外に懸念が広がっているため、政府は「対策を東電任せにせず、国が前面に立つ」(安倍首相)との姿勢を打ち出していた。

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東京電力、福島第1原子力発電所、汚染水対策、基本方針、安倍晋三

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