花王、カネボウ問題で損失84億円 純利益下振れ
13年1~6月

2013/7/29 21:13
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自主回収で対象商品がなくなったカネボウ化粧品の棚(都内のドラッグストア)
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自主回収で対象商品がなくなったカネボウ化粧品の棚(都内のドラッグストア)

 花王は29日、2013年1~6月期(上期)の連結決算で、子会社のカネボウ化粧品が販売した美白化粧品の自主回収に絡み84億円を損失計上すると発表した。当初見込んでいた50億円より回収費用などが膨らんだ。上期の純利益は183億円と、従来予想を7億円下回ったもようであることも公表した。

 カネボウの美白化粧品を使い、肌がまだらに白くなるなどの症状を訴える利用者が相次いでいるとして、対象商品の自主回収を4日に明らかにしていた。このため、花王は上期決算に前倒しで自主回収に関連する費用を計上することを決めた。

 対象の美白化粧品はトワニーなど高級化粧品が中心で売上高は年間約50億円。小売店から店頭在庫などを回収する費用として、営業利益の段階では28億円の損失を取り込む。

 さらに、治療費や通院に関する交通費などを負担する方針で56億円を特別損失に計上する。19日時点で重い症状を訴えた人が2250人にのぼるなど「想定以上の拡大」(カネボウ)で影響が広がっており、当初の見込みより費用が膨らむ。慰謝料は治療が終わった後に支払うとして上期の決算には盛り込まない。

 一方、花王の連結業績では、アジア事業が想定より好調で、上期の営業利益は前年同期比(決算期変更のため参考値との比較)で23%増の429億円と、従来予想を109億円上回ったという。

 13年12月期通期の連結純利益の予想は同7%増の670億円と、従来予想からは60億円下方修正した。しかし、営業利益の予想は同4%増の1160億円で従来のまま据え置いた。カネボウ化粧品の買い控えの影響は「国内の日用品やアジア事業の伸びでカバーする」(花王)という。

 花王は06年に4100億円でカネボウを買収した。物流の効率化などで11年3月期に3%だったカネボウ単体の売上高営業利益率は、12年12月期に7%強まで上昇した。収益が改善基調にあっただけに、カネボウの製品開発プロセスの見直しを急ぐ。

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