全日空系の格安航空「ピーチ」、共食い覚悟の離陸
知名度など課題

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2011/5/24付
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 全日本空輸などが出資する格安航空会社(LCC)は24日、ブランド名を「ピーチ」に決めたと発表した。欧米で高いシェアを持つLCCだが、日本でのシェアや知名度は高くない。東日本大震災に伴う訪日客数減や燃料高などの逆風も吹く。新規客の開拓は全日空にとって大きな試金石だ。

 「初のジャパン・ブランドのLCCとして、日本とアジアの懸け橋になりたい」。LCC「ピーチ・アビエーション」の井上慎一・最高経営責任者(CEO)は同日の会見でこう強調した。

 ピーチは「エーアンドエフ・アビエーション」から同日付で社名変更した。関西国際空港を拠点に2012年3月に福岡、新千歳(札幌)、5月に韓国・仁川(ソウル)に就航予定だ。会見では運賃は明らかにしなかったが、一般的なLCCと同様に大手の半額程度を目指すとみられる。

 LCCは徹底した効率経営で低価格を実現した事業モデルが特徴だ。機内食などの各種サービスを簡略化。使用機材も基本的に1機種に絞り込み、地上の滞在時間を短くしてフル活用する。代表的な米サウスウエスト航空やアイルランドのライアン航空は、米国と欧州の市場でそれぞれ旅客数でトップクラスを誇る。国内ではスカイマークのサービスが近い。

 もっとも全日空のLCC参入について「もろ刃の剣」(業界関係者)と冷ややかな見方もある。国内既存路線の顧客と「共食い」になる可能性があるためだ。欧米でも、米ユナイテッド航空のように一度参入しながら撤退したケースは多い。

 全日空は「親会社が関与しすぎて失敗するケースが多い。若干の共食いは覚悟しLCCの経営の独立性を担保したい」(伊東信一郎社長)との構え。約50人いるピーチの現社員は、3分の1が全日空からの転籍者。今後は他航空会社や他業界からの採用を増やし、全日空色を薄める考えだ。

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