富士通、9500人削減 13年3月期最終赤字950億円
LSI、パナソニックと統合

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2013/2/7付
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 富士通は7日、不振が続く半導体事業の再編を柱とする構造改革計画を発表した。システムLSIの設計・開発はパナソニックと統合。主力の三重工場(三重県桑名市)は台湾企業と設立する製造新会社に移管する。希望退職の実施と新会社への転籍などで国内外で約9500人を削減する。これに伴い多額の特別損失を計上。2013年3月期の連結最終損益は950億円の赤字(前期は427億円の黒字)になる。

決算と経営方針について記者会見する富士通の山本社長(7日、東京都港区)
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決算と経営方針について記者会見する富士通の山本社長(7日、東京都港区)

 山本正已社長は同日、都内の本社で記者会見し、「現時点で考えられる損失は出し切った。来期以降、V字型の損益回復を実現する」と語った。

 パナソニックと設立する新会社は日本政策投資銀行に投融資を要請中。設計・開発に特化し、工場を持たない「ファブレス」企業として再生を目指す。資本金や出資比率は未定だが、政投銀に過半の出資を求めている。

 製造部門は台湾の台湾積体電路製造(TSMC)などと製造新会社を設立。三重工場にある最先端の300ミリラインを移管する。製造会社へはパナソニックも参画を検討している。残るマイコンやアナログ半導体事業も縮小する方針だ。

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 富士通は全体の人員削減のうち、パナソニックやTSMCと設立する新会社などへの転籍で約4500人減らす。

 残りの約5000人は早期退職優遇制度などで削減する。業績悪化の原因となった半導体部門では子会社の富士通セミコンダクター(横浜市)を中心に約2000人減らす。富士通の事業拠点で働く派遣社員に加え、生産請負やシステム開発の協力会社など外部の人員も削減の対象とする。海外では欧州のパソコン子会社などで約2000人減らす。富士通の連結の社員数は現在の約17万3000人から減ることになる。

 富士通が最終赤字に陥るのはリーマン・ショックに見舞われた09年3月期以来、4年ぶり。半導体の事業構造改革費用などで1700億円の特別損失を計上することが響く。うち、半導体の構造改革費は1120億円、海外事業などの構造改革費は300億円。

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