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「保険」は、世の中をよくできるか。

 日本経済新聞社は、読者や企業の皆さんと一緒に日本の課題について考え、議論する「未来面」をスタートさせました。今期のシリーズのテーマは「革新力」です。日本経済新聞の紙面と電子版を通じて経営者と読者が双方向で対話し、アイデアの実現可能性を探ります。企業のモノ作りは、サービスは、金融は世の中をよくできるのか。革新的なアイデアをお寄せください。

最先端の技術を発展させるには? 
学生の提案 柄沢康喜・三井住友海上火災保険社長編

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2016/2/22 3:30
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 柄沢康喜さんの提示した「最先端の技術を発展させるには?」という課題に対し多数のご投稿をいただきました。紙面掲載分を含めて、当コーナーでその一部をご紹介します。

■次世代への投資

伊藤 麻有子(米ワシントン大学セントルイス校修士課程2年、26歳)

 米国の大学院で日本研究をしている。米国の学生たちと共に西洋を中心に発展してきた理論などを使い、新しい視点から見た日本を研究している。そこで感じるのは、日本は革新的なものや人に対して保守的だということだ。新しいものに対して「面白い」と素直に受け入れたり、可能性を見据えた上で多少のリスクを覚悟して投資をしたりすることが苦手だ。特に足りないのが教育や若手の人材育成といった次世代への投資だ。新しいテクノロジーや価値観・社会をこの先つくっていくのは若い世代。彼らが自らの研究や創作活動に没頭できる環境を整えるべきだ。学生本人や大学、研究所、ベンチャー企業などへの資金援助は今後、最先端の技術を発展させるのに価値ある投資になると思う。

■「使う」発想で実用化

長谷川 慶(筑波大学理工学群3年、21歳)

 最先端の技術の発展において壁となる段階に「実用化」が挙げられる。実用化にあたって重要なのは技術を「使う」のではなく「生かす」ことだ。実用化に成功した例としてドローン(小型無人機)がある。報道、調査、さらには配送など様々な用途で使われている。これら多くの用途は開発側ではなく、多くの人がドローンを生かした結果生まれた。このような発想こそ現在の日本には必要だ。ではこうした発想をどのように編み出すのか。開発側が企業だけでなく、より多くの消費者に技術を知ってもらい、使ってもらうという努力をする必要がある。多くの人が使うことで、技術の新たな「生かし方」が生まれる。それを企業は利益がでるように事業化する。このサイクルが活発になることで「実用化」の壁が取り払われ、最先端の技術がより発展していくのではないか。

■境界を越えた組織

西尾 龍二(慶応義塾大学大学院経営管理研究科修士課程1年、23歳)

 業界や部門の境界を越えた組織が最先端技術の発展に必要だ。例えば、既存のロボット技術を介護用ロボットに発展させる場合、ロボットメーカーに加え、社外のエンジニア、IT(情報技術)の専門家、心理学者など様々な知見を持つ人たちを一つの組織として機能させる。こうした「クロスファンクショナル(部門横断的)組織」は視野や発想を広げ、イノベーションを生み出すだろう。各業界には長年かけて形成された「業界の常識」が存在し、新たな発想を阻害しがちだ。しかし、業界の境界を越え、多様な人と議論すれば、従来気付かなかった視点が得られ、イノベーションを後押しできる。今求められているのは、国内の産学連携にとどまらず、国境を越えた「グローバル・クロス・ファンクショナル組織」だ。

【以上が紙面掲載のアイデア】

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