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スタジアム、世界の主流は「スポーツ以外でも稼げ」

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2015/7/7 19:47
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 新国立競技場の建設をめぐり、スポーツ施設の整備、運営の手法に注目が集まっている。世界のスタジアム、アリーナはスポーツ・文化イベントを開催する多機能複合施設へと変容しつつある。新国立はどうあるべきか。スポーツ施設を中核にした街づくり「スマート・ベニュー」を提言する早大スポーツ科学学術院の間野義之教授の意見を聞いた。(聞き手は編集委員 北川和徳)

宿泊施設など多機能複合化がポイント

 ――6月にはスペイン・バルセロナで世界スタジアムビジネスサミットが開催された。

 「参加者はスポーツ施設の運営者のほか、音響や照明など設備業者が目立った。スタジアムなどスポーツ施設に関するビジネス情報の交換やネットワーク作りの場だった。現在のスタジアムやアリーナの運営では、スポーツ以外でどうやって稼ぐのかが大きなテーマ。ショッピング、エンターテインメント、宿泊施設などを併せ持った多機能複合化が大きなポイントになっている」

 ――最先端のスタジアムやアリーナとは具体的にどういうものなのか?

 「昨年、錦織選手が出場したテニスのATPツアーファイナルの会場となるロンドンのO2アリーナが面白い。もともとは公共施設だが、民間が再開発して運営する。2万人以上収容するアリーナで、周囲を大きなドームで覆って、映画館や飲食施設、ボウリング場などもあり、隣にはホテルも建つようだ。スポーツやコンサート会場として年間220日程度稼働するが、スタンドが3方向にしかなく、1方向からは大型トラックが入って舞台の設営、撤去などが短時間でできるようになっている」

 「運営は米国のスポーツエンターテインメント会社AEG(アンシュッツ・エンターテイメント・グループ)。同社は世界中でスタジアムやアリーナの運営に関与している。O2アリーナはホスピタリティールームなど舞台裏が充実しているのも特長。出演者が終了後に家族や友人を招きパーティーを開いたりする。それがやりたくて公演会場に選ぶ人もいると聞いた。世界的なアーティストに来てもらうため、そこまで考えて競争している」

早大スポーツ科学学術院の間野義之教授

早大スポーツ科学学術院の間野義之教授

どんなイベントを誘致できるかが重要

 ――そういう視点から、今回の国立競技場の建設をめぐる混乱をどう考える。

 「スタジアムビジネスサミットでは、昨年完成したサンフランシスコのリーバイススタジアムが表彰されていた。アメリカンフットボールのフォーティナイナーズ(49ers)の本拠地になり、来年はスーパーボウルの会場にもなる。その建設にあたって考慮したこととして、ソフトドリブンという言葉を聞いた。どんなイベント・催しの舞台になるかというソフトこそが、施設などのハードをドライブするという意味だ。そう考えると新国立はどうだろう。どんな使い方をするかを考える前に、デザインとか屋根のあるなしとか、観客席を減らすとか、ハードのことばかり検討している。少なくとも五輪が終わってから10年後くらいまでは、どんなイベントを具体的に誘致できるのか、他にどんな活用をすべきかなどを議論したうえで、施設の機能や規模を考えるのが本来のやり方だ」

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