Tech Frontline

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

夏に自動運転機能追加 テスラは「クルマ版iPhone」
宮本和明 米ベンチャークレフ代表

(1/4ページ)
2015/5/29 12:00
共有
保存
印刷
その他

ITpro

 「Software-Defined Car」(ソフトウエアが機能を定義するクルマ)――。米Tesla Motors(テスラモーターズ、以下テスラ)の電気自動車(EV)に乗ると、それが既存の自動車ではなく、“走るコンピューター”であることを実感させられる(下の写真)。

試乗したTesla Model S 85D(出典: VentureClef)
画像の拡大

試乗したTesla Model S 85D(出典: VentureClef)

 実際、搭載されるソフトウエアは恒常的に進化し、アップデートが無線LANなどを経由してクルマにダウンロードされる。2015年夏に予定されているアップデートでは、自動運転機能が追加される予定だ。こうなると、Teslaを「情報通信機器」と区分してもさほど違和感はないだろう。急速に進化するTeslaをレポートする。

■iPhoneから多大な影響

 今回、筆者が試乗したのは「Tesla Model S 85D」。ユーザーインターフェースはタッチパネルで、クルマの機能をディスプレー上で操作する。iPhoneでアイコンにタッチしてアプリを使うように、Teslaの操作は直観的で、クール(かっこいい)な“アプリ”が揃っている。

 iPhoneにOS(基本ソフト)のアップデート版をダウンロードして機能を向上させるように、Teslaでも自動運転など新機能の追加はソフトウエアをダウンロードすればいい。クルマの設計思想がiPhoneから多大な影響を受けており、米国のシリコンバレー文化を感じさせる製品仕立てとなっている。

■2系統のコンピューターシステム

 Tesla MotorsのOwner AdvisorであるKim氏に操作を教えてもらいながら、テストドライブした。クルマの形状の鍵をポケットに入れたままクルマに近づくと、ドアハンドルがポップアップ。扉を開けることができるようになる。

 運転席にはキーを差し込むスロットや、スタートボタンがない。キーをポケットに入れたままで、レバー(ハンドル右側のバー)を上に押してエンジンを始動。このレバーは、シフトレバーを兼ねる。

出典: VentureClef
画像の拡大

出典: VentureClef

 上の写真はエンジンを始動したところで、インスツルメントパネル(正面)には、速度や走行可能距離(写真では241マイル)が表示される。右手には、大型タッチスクリーンが設置されている(写真右端)。ここに操作や運行に関する情報が表示される。

 写真では、電力消費量(上部)とGoogle Mapsの地図(下部)が表示されている様子。インスツルメントパネルとタッチスクリーンは、2系統のコンピューターで稼働する。米NvidiaのVisual Computing Module(車載プロセッサー)が使われ、高速プロセッサー「Tegra K1」が2個搭載されている。2系統の高性能コンピューターが、運転をアシストする。

■走る場所に応じて設定を変更

 Teslaのユーザーインターフェースは、17インチのタッチスクリーン上でiPhoneを操作するようにクルマを制御する。下の写真は、サンルーフアイコンを指でスライドし、空ける操作をしている様子(スクリーン上部)だ。iPhoneでロックスクリーンを開く感覚で操作できる。スクリーン下部は、ヘッドライトや室内灯の操作画面で、ボタンにタッチして点灯する。

出典: VentureClef
画像の拡大

出典: VentureClef

 サスペンション設定画面では、車高を設定できる。走行中は速度に応じ、クルマが自動で車高を調節する。位置情報に応じた車高設定機能もある。急な坂やスピードバンプ(車速を減速させるための隆起物)がある道路で車高を高く設定しておくと、クルマはその場所を把握する。搭載しているGPS(全地球測位システム)で位置情報を認識し、その場所を通過する時は設定した車高に変更する。

 ステアリングモード画面で、ハンドルの感度を選択できる。スポーツモードを選ぶと、レーシングカーのように機敏なハンドリングを味わえる。興味深いのは「クリープ」と呼ばれる機能で、ブレーキから足を離したときにするすると前に動くモードを設定できる。オートマチック自動車特有の動きで、電気自動車でこれをエミュレーションできる。

 つまり、Teslaの機能や特性は、ソフトウエアでいかようにも調整できる。iPhoneと同様、ソフトウエアがクルマの機能を決定する。

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 3ページ
  • 4ページ
  • 次へ
共有
保存
印刷
その他

電子版トップテクノロジートップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

関連キーワードで検索

iPhoneTesla自動運転ソフトウエアクルマGoogleNvidia

日経BPの関連記事

【PR】

Tech Frontline 一覧

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

楽天がパ・リーグ首位を快走している(写真は銀次選手、Koboパーク宮城)=共同

共同

楽天が本格導入、プロ選手は「VR」に何を求めたか

北海道日本ハムファイターズの大谷翔平選手の代名詞となった「時速165kmの剛速球」。このボールは、大谷選手の手を離れてからホームベースに到達するまでに0.4秒もかからない。並外れた対応力を持つプロ野球選手であっても、…続き (5/26)

精度9割超 無造作に置かれた商品、ロボで認識 [有料会員限定]

 撮影シーンや周囲の状況までを瞬時に把握できる、人間の知性を備えたカメラ技術の開発が活発化している。けん引するのは、市場成長が著しい自動車やドローン、そして監視カメラや産業用ロボットといった非民生分野…続き (5/25)

人の知性超えるカメラ 車載や監視、FAがけん引 [有料会員限定]

 イメージセンサーや画像処理技術、画像認識技術といったカメラ技術は、これまで人間の眼(視覚)を超えることを目標に進化してきた。今後は、撮影シーンや周囲の状況までを瞬時に把握できる、知性を備えたカメラ技…続き (5/24)

新着記事一覧

最近の記事

【PR】

日経産業新聞 ピックアップ2017年5月26日付

2017年5月26日付

・気になる商品、アプリで取り置き イポカが来店促進、交通インフラ企業と連携
・水素精製 実証大詰め 千代田化工、風力で水を電気分解
・ボッシュ日本法人、工場のIoT導入を倍増
・帝人、自動車向け複合材の拠点数 1.5倍に
・コニカミノルタ、X線画像の診断部鮮明に 新画像処理技術…続き

日経産業新聞 購読のお申し込み
日経産業新聞 mobile

[PR]

関連媒体サイト