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通信事業者への挑戦か グーグルの気球ネット網計画

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2014/10/16 7:00
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ITpro

 米Google(グーグル)は2013年6月、「Project Loon(プロジェクト・ルーン)」という名称で、気球と無線ネットワークを活用したデータ通信を提供する実験を始めた。この実験はインターネットの利用が困難なへき地での、安価なデータ通信の提供を目的とし、無免許で利用が可能な電波を活用するといわれていた。しかし、2014年4月17日、米PC World誌はProject Loonのチームが、LTEで利用される周波数帯域を活用した実験を米ネバダ州で進めていると報じた。この件についてGoogleは正式なコメントを出さなかったため、多くの海外メディアから注目を集めることとなった。本稿では情報通信総合研究所 主任研究員の三本松憲生氏に、Project Loonが目指すものなどについて解説してもらう。

図1 Project LoonのWebサイトのトップページ(URLはwww.google.com/loon/)
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図1 Project LoonのWebサイトのトップページ(URLはwww.google.com/loon/)

 Project Loon は、飛行機の航路や天候に影響を受けない地表から約20kmの成層圏に、通信機器やGPS(全地球測位システム)、太陽電池などを搭載した気球を飛ばす、新しい取り組みだ(図1)。

 気球は地上の家屋の屋根に取り付けたアンテナと無線通信。気球同士がネットワークを構成し、インターネットに接続された地域の地上回線につなぐ。電力は、太陽電池の発電ですべて賄う。

 このプロジェクトの主たる目的は、浮かべた気球から免許不要の無線を利用することで、へき地に安価なインターネットサービスを提供することだ。ニュージーランドの一部エリアで実験していることを明らかにしている。

 この実験は現在も続けられており、2014年4月4日にはGoogle+上にあるProject Loonのページを通じて現時点の実験の内容を写真とともに報告した。そのページによれば、実験に用いられた気球は22日間をかけて地球を1週したという(図2)。

図2 実験で気球を飛ばす様子(Project LoonのWebサイト内の紹介動画の1シーン)
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図2 実験で気球を飛ばす様子(Project LoonのWebサイト内の紹介動画の1シーン)

 加えてこれまでの走行距離が50万キロメートルに達したとしており、現在は2周目の航行中であるという(図3)。そのほかにもProject Loonのページでは、実験開始からこれまでの間に取り組んだ改善策(搭載されたソーラーパネルの調整や風のデータを活用した効率的な運用)について簡単に述べている。

図3 Project Loonの気球が地球を周回した図
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図3 Project Loonの気球が地球を周回した図

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