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驚きの迅速対応 ヤンマー、農機修理にビッグデータ活用

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2014/9/12 7:00
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日経ビッグデータ

 故障した農機の修理依頼の連絡をした農家が驚くほど迅速な対応を実現――。農機大手のヤンマーは、工場などに置く定置型エンジンの遠隔監視ノウハウを農機に横展開して、多数の農機からデータを取得・分析し、農機販売後のサポート事業や買い替え提案などに生かす取り組みを昨年(2013年)夏から全国展開している。部品や工具を搭載した移動メンテナンス車を巡回させるなどして、国内外でサポート体制が手薄なエリアであっても迅速に対応できるようにし、顧客満足度の引き上げと収益増を目指す。

部品や工具を搭載した移動メンテナンス車の「アグリサポートカー」
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部品や工具を搭載した移動メンテナンス車の「アグリサポートカー」

 「なんでそんなに早く交換部品を用意し、対応できたのですか」。北海道のある農家は、ヤンマーの素早い対応に舌を巻いた。

 このユーザーはヤンマーが提供する農機の遠隔管理システム「スマートアシスト」を契約しており、センター側で特定のエラーが頻発していることを確認。ヤンマーは発生しうる故障を想定し、あらかじめ補修部品を準備していたのだ。

 ヤンマーにとってアフターサービスの高度化は経営課題であり、2008年にプロジェクトを立ち上げて取り組んできた。農機は車検の制度がないなどの理由で、整備・点検をメーカーに頼むケースが少なく、販売後は関係が薄れていく。そのままだと農機のユーザーがどのようなニーズを持っているかさえ把握できない。

■エンジンの監視技術を応用

 そこで白羽の矢を立てたのが、強みを持つエンジンの遠隔監視だった。「顧客の工場などに置く定置型のエンジンを監視する機能で、販売後のサービスで収益を上げていた」(農機事業本部スマートアシスト推進グループの伊勢村浩司部長)

農機のエンジンから得られるデータを活用する遠隔管理システム「スマートアシスト」をヤンマーが提供する狙いや顧客のメリット
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農機のエンジンから得られるデータを活用する遠隔管理システム「スマートアシスト」をヤンマーが提供する狙いや顧客のメリット

 実は農機のエンジンやモーターには電子部品が多く使われており、燃料の噴射量を制御したり異常時にアラートを出したりする仕組みがもともと備わっていた。農機でこうしたデータが発生していたのだが、収集、蓄積はしていなかった。

 スマートアシストは農機のエンジン回転数や排気の温度、レバーの操作回数などの情報を取得し、農機の位置を記録したGPS(全地球測位システム)データと組み合わせてヤンマーのセンターに自動送信する仕組み。2010年に試作機を作成し、2013年1月に北海道地区から本格導入を始め、同年夏に全国展開した。国内の農機大手として初のM2M(マシン・ツー・マシン)への取り組みだ。

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