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5年連続で業績回復 地方競馬の真の復活条件

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2017/8/12 6:30
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 自治体の運営する地方競馬の業績回復が著しい。2016年度の売上総額が約4870億円で前年度比13%の大幅増を記録。5年連続の増加となった。東日本大震災が起きた11年を底に、回復に転じたのは中央競馬と同じ流れだが、勢いは地方の方が目立つ。昨年度の売り上げは11年の1.47倍で、同時期の中央の回復率(1.16倍)を大きく上回る。今年も勢いは続き、第1四半期は前年比15.1%増。この流れが続けば、01年度以来16年ぶりに5千億円の大台を突破する可能性が高い。

 地方競馬は1990年代以降、業績悪化が続き、今世紀に入って9つの施行者が事業から撤退。残った施行者も開催場の集約や賞金・諸手当の削減などのリストラ策で辛うじて生き残ってきた。だが、10年秋に始まった日本中央競馬会(JRA)との広範な発売協力と、遅れていたネット発売の強化が奏功。存廃の岐路にあった小規模施行者がV字回復に転じるなど、全施行者が黒字転換した。回復の歩みをたどり、今後の課題を考えてみた。

高知、8年で売り上げ6.5倍に

 業績回復を象徴するのは高知競馬だ。08年度の売り上げが約38億8091万円に対し、16年度は創設以来最高の約253億3177万円。8年で6.5倍に急伸した。この間、打った施策としては09年のナイター実施が挙げられる。温暖な気候を生かし、全国唯一の通年ナイターを実現。寒冷地の施行者が冬季休催に入る時期に売り上げを伸ばした。それ以上に効果的だったのは、12年10月に始まったJRAのネット投票による地方発売。高知は基本的に週末開催で、日付は中央と重なるが、時間帯はずれる。中央の1日最後のレースは遅くても午後4時半発走。そこからJRAネット発売の技術的なタイムリミットである午後6時15分までに、3つのレースを組む。その結果、おそらくは中央で結果の悪かったファンの“リベンジマッチ”需要を吸収。JRAのネット発売を通年で行った13年度は売り上げが前年比42.6%増と跳ね上がり、その後も一貫して前年比25%以上の高い伸び率が継続。17年度第1四半期も、南関東の4競馬場施行者が運営するネットシステムで発売した効果で、前年比約42%増。この勢いなら、初の年間300億円の大台を楽に突破しそうだ。

 他の施行者も満遍なく業績を伸ばしているのが、現在の回復局面の特徴。16年度に1日平均売り上げの伸びが前年比10%に届かなかったのは大井と浦和だけ。大井は15年に各場持ち回り施行のJBC競走を開催し、売り上げが膨らんだ反動が出た。一方、北海道・帯広で1トン級の馬がソリを引いて競うばんえい競馬は、サラブレッド競馬でなく、JRAネット発売の対象外だが、前年比10.8%増。この点からも、全体の地合いが今世紀初頭の10年よりはるかに好転したのがわかる。

南関東4場、自治体への拠出復活

 経営改善も着実に進んでいる。14年度からは3年連続で、現存する全14主催者が黒字決算。全主催者黒字決算はバブル期の90年度以降はなかった。規模の大きい南関東では川崎が13年度に、船橋が15年度に累積赤字を解消。順次、自治体への収益配分を再開した。浦和は10年度から、大井も11年度から自治体への収益配分を続けており、南関東4場は自治体財政への貢献という競馬施行の目的達成で足並みがそろった形だ。

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