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野球日本代表、史上初の女性監督 橘田恵(上)

2017/8/12 6:30
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 今年5月末、女子野球の日本代表監督に就任した。橘田恵は野球日本代表のあらゆるカテゴリーを通じて史上初の女性監督だ。34歳の若さで世界ランキング1位の代表を率いることは「全くの想定外だった」と笑うものの「私は私なので、他人と比べることなく落ち着いてやっていくだけ」とマイペースを貫く。

 23歳で女子硬式野球の指導者の道に入り、2014年に履正社高(大阪)の監督に就任。今年4月には、チームを創部から3年で全国高校選抜大会初優勝に導いた。12年から監督を務める履正社医療スポーツ専門学校でも全日本選手権を制覇するなど、着実に実績を積み上げてきた。

国際経験を武器に指導者の道へ

教え子に「君たちが世界を変えるんだよ」と呼びかけるのが口癖だ

教え子に「君たちが世界を変えるんだよ」と呼びかけるのが口癖だ

 全日本女子野球連盟は、9月2日から香港でアジアカップが初開催されるのを機に、橘田に監督就任を打診。女子野球界でも男性監督が多数を占める中、同連盟専務理事の山田博子は「指導者の道に進む女性を増やすためにも、皆の目標となる女性の代表監督を誕生させたかった」と話す。

 連盟が理事会の満場一致で白羽の矢を立てたのは、指導実績だけが理由ではない。橘田が大会の運営側として、多くの国際舞台を踏んできたことも重視した。山田は「海外勢の力量と大会ルールを熟知している強みが生きる」と強調する。

 学生時代、オーストラリアでプレーした経験のある橘田は英語でのコミュニケーション能力の高さを買われ、08年に松山市で開かれた第3回女子ワールドカップ(W杯)の運営を手伝った。ここでの仕事ぶりが高く評価され、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の技術委員に就任。昨年のW杯では日本女性初の大会技術委員長まで務めた。

 W杯の“実行委員長”とも言うべき立場で、降雨の際の中断・試合続行の判断、審判のジャッジの評価、練習場の手配などを取り仕切った。橘田は「目が回るほどの忙しさだったが、大会の舞台裏に精通できたのは、チームを率いる上で大きな財産」。国際大会を継続して第三者の目で見てきただけに、ベネズエラなどの中南米勢を中心に、女子野球熱が高まってきたことも歓迎する。「世界的にも今、ようやく女子野球がスタートラインに立った」

 初陣となるアジアカップは韓国、台湾など6カ国・地域で争う。若手の育成・強化のため日本は高校生のみで臨むが、実力的には勝って当然。「目標は優勝というレベルではなく、日本の若い選手が『世界を引っ張るんだ』という意識と覚悟を持つきっかけにしたい」と高みを見据える。

 若き日本はライバル国からも注目される。教え子に「君たちが世界を変えるんだよ」と呼びかけるのが口癖の橘田は「『日本のような野球をしたい』と思われる、魅力的で気持ちのよい野球を見せたい。あいさつや相手に尽くす礼儀も含め、立ち居振る舞いの全てで模範となりたい」。女子野球の魅力を発信するリーダーの役目もチームに担わせるつもりだ。(敬称略)

〔日本経済新聞夕刊8月7日掲載〕

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