最新の市場情報

※営業日はリアル更新
日経平均株価(円) 19,470.41 -232.22
日経平均先物(円)
大取,17/09月
19,440 -240

[PR]

豊島逸夫の金のつぶやき

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

日米政局の難渋、円買い誘発

2017/7/24 12:02
共有
保存
印刷
その他

 21日のニューヨーク(NY)市場時間帯に突如、スパイサー報道官の辞任、スカラムッチ氏の広報部長就任が発表され、再びワシントン発の政治要因にマーケットが揺れた。特に円相場は1ドル=111円台前半まで続騰。20日にロシアゲート関連新情報が流れ111円50銭台まで急騰した後、112円前後まで戻していた。そこにトランプ政権内紛の報道が流れ、円買いが再燃したのだ。

 18日にはオバマケア撤廃・代替案の議会採決断念のあおりで112円台から111円台に突入している。先週だけで3回も米国の政治要因が円高を誘発したことになる。さらに週明けの東京市場では110円台に乗せた。

 既にヘッジファンド、特にCTA(商品投資顧問)と呼ばれる超短期筋がドル売り、円買いトレードに動く兆候が見られる。

 けさは仙台市長選での自民敗北、日経調査による安倍政権支持率39%に続落の日本発報道を聞きつけ、詳細確認の連絡がNYから入っている。「センダイ」と聞いて昨年にG7財務相・中央銀行総裁会議が開催された都市か、との認識もみられた。

 なお、ドル安の影響で人民元高に振れていることも注目されている。中国を人民元安誘導の為替操作国と非難してきたトランプ大統領自身の難局が結果的に人民元高を誘発するという皮肉な展開である。

 ヘッジファンドは欧州中央銀行(ECB)の量的緩和縮小観測によりユーロ買いポジションが急増させたが、短期的には既に手じまいの動きも見られる。次の標的を模索していたところに、日本発で円高を示唆するごときニュースが飛び込んだわけだ。

 米金融政策面では、9月資産圧縮、12月利上げ説がベースラインのシナリオとされるが、いずれにせよ、年内は極めて慎重な金融正常化の進行となりそうだ。少なくとも12月まで利上げは執行猶予とすれば、年内はドルが売られやすい地合いとのヘッジファンドの読みも垣間見られる。

 そこでドルを売って買う通貨の選択肢は円、ユーロ、新興国通貨ということになる。日本発の政治要因にも敏感になるわけだ。

 なお、24日(日本時間25日)にはクシュナー上級顧問が非公開で議会の場で質問に応じる予定だ。同氏は、妻のイヴァンカさんとともに、スカラムッチ新広報部長任命を積極的に大統領に進言したとされる。スパイサー前報道官側に立つバノン氏との内部亀裂は決定的だ。ますます政権内で発言権を強めるクシュナー氏がロシア側との接触について、どのように答えるのか。非公開だが、新たな報道に市場も神経質になっている。

 大きな動きは出にくい今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)より、日米政権の難渋にサプライズ性を予感している市場である。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経ヴェリタス「逸’s OK!」と日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層心理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

豊島逸夫が語り尽くす 金 為替 世界経済

出版:日経BP社
価格:1026円(税込み)

日経電子版マネー「豊島逸夫の金のつぶやき」でおなじみの筆者による日経マネームック最新刊です。

豊島逸夫の金のつぶやきをMyニュースでまとめ読み
フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!