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切迫ロシアゲート、日銀発円安を帳消し

2017/7/21 10:52
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 今週に入りトランプリスクに市場が反応している。金融政策関連の材料とのせめぎ合いの様相だ。

 昨日は、日銀金融政策決定会合で円安、欧州中央銀行(ECB)理事会でユーロ高、そして、トランプ氏個人ビジネスへの捜査情報で円高・ドル安とめまぐるしい展開であった。

 トランプリスクに関しては、18日にも米医療保険制度改革法(オバマケア)撤廃と代替法案の議会採決断念で、ドル安・円高に振れた事例があったばかりだ。市場は、既に、トランプリスクに慣れてしまい、反応薄になっていた。しかし、今週は、さすがに、ただならぬ雰囲気を感じ取っているようにもみえる。

 昨晩は、ECB理事会後の記者会見でのドラギ総裁の発言を受け、その真意を測りかねた市場が、最初はユーロ安、その後ユーロ高と乱高下した。その直後、ロシアゲート関連の新情報が流れ、想定外のタイミングゆえ、市場もさらに動揺したわけだ。

 その報道の内容は多岐にわたるが、まず、今や年齢的にも政権内で重鎮扱いのロス商務長官が、キプロスの銀行の副会長を務めた職歴が捜査対象になっていることが目を引く。キプロスはロシアマネーのマネーロンダリングの温床として頻繁に名前が挙がるからだ。ロス長官は米中経済対話で米国側交渉担当として注目されたばかりなので、同氏の名前がロシアゲート関連で飛び出すと、市場への印象度は強い。

 2013年のミス・ユニバースのコンテストに関しても、モスクワの不動産開発業者がライセンスフィーを支払い、その一部がトランプ氏側に流れたとされる。さらに、その業者の家族が、トランプ氏の長男とロシア人弁護士とのミーティングに関与していたと報道された。ミス・ユニバースのイベントでは、トランプ氏がロシア最大の銀行の最高幹部と接触したという。他にも不動産ビジネス関連などでいくつかの情報が流れた。

 この報道を受け、NY株式市場では、ダウ平均が、またもやフラッシュ・クラッシュ的な短時間乱高下を演じた。外為市場では円相場が112円20銭台から一気に111円50銭台まで円高に振れた。日銀金融政策決定会合後の円安をロシアゲート関連情報が帳消しにした形である。

 この種の未確認情報に対して、市場はこれまで、個別に特に強い反応は示さなかっただけに、潮目の変化が感じられる。

 来週24日のクシュナー上級顧問と26日のトランプ・ジュニア氏の上院議会証言では、市場もかなり強く反応する可能性があるので要注意だ。夏休み前で通常は商い薄のマーケットだが、来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)も控えており、今回ばかりは市場も身構えざるを得ない。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経ヴェリタス「逸’s OK!」と日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層心理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

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