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T―岡田、誰もが認めるチームの「顔」になれ

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2017/6/20 6:30
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 大器がいよいよ長い眠りから覚めた感がある。オリックスのT―岡田が開幕から順調に本塁打を積み重ね、16本はアルフレド・デスパイネ(ソフトバンク)の18本に次いでパ・リーグ2位タイ。33本で本塁打王に輝いた2010年以来の量産ぶりは、主軸の大半を外様が占めるチームにあって明るい材料といえる。(記録は6月18日現在)

T―岡田の魅力の一つはその飛距離=共同

T―岡田の魅力の一つはその飛距離=共同

 今季は3月31日の開幕戦で本塁打を含む2安打と幸先良く滑り出し、3戦目でも本塁打。4月13日からは8試合で5発と打ちまくり、3~4月は7本塁打に長打率6割7分5厘(ともにリーグトップ)、打率3割5分1厘の成績で月間MVP(最優秀選手)に輝いた。現在の打率は3割5厘。過去3割を打ったシーズンのないT―岡田としては依然、高いレベルをキープしている。

低いゾーンの球、見極め奏功

 打率が比較的高い水準で推移している要因を、下山真二打撃コーチは「もともとローボールヒッターで、これまでは低めのボールになる変化球も振っていた。ところが、今季は低いゾーンの球をあまり振らなくなった」と説明する。「今年、四球が多いのはその表れです」。従来、四球が最も多かったのは129試合に出た10年の49個だが、今季は63試合を終えた時点で早くも43個だ。

 硬式球を遠くに飛ばすには、ボールの下側をたたいて強烈なバックスピンをかけることが重要。ストライクゾーンの下限の球ならまだ下側をたたけるが、そこから低いところに落とされると、どうしても上っ面をたたいて凡打になってしまう。ここが、低めの変化球の見極めが重要とされる点だ。

 ローボールを打つのが得意な打者ほど低めを振るから、ボール球で誘う投手の術中にはまりやすい。ひところのT―岡田もそうだった。貴重な長距離砲だけに、首脳陣とすれば好球だけを強くたたき、打点を多く稼いでほしいところ。そこで下山コーチは今季に臨むにあたり「ストライクゾーンを上げていけばいいのではないか、という話を本人にした」。

T―岡田は好球に素直に反応する姿勢が好成績につながっている=共同

T―岡田は好球に素直に反応する姿勢が好成績につながっている=共同

 低めを捨てて真ん中付近から高めに狙いを定めることを「ゾーンを上げる」という。ただ、ストライクゾーンから低めに落ちるフォークボールならともかく、直球であればストライクゾーンの低めぎりぎりに決まることもある。好球を見逃してストライクを取られるリスクを考えると、ローボールヒッターにとってゾーンを上げることは勇気がいるはず。低めの見極めについて、本人はどう考えているのか。「(特段)見極めようとしているわけではない。(ボール球を振らないよう)我慢できているのが大きい」。見極めよう、とことさらに構えるのでなく、好球に素直に反応する姿勢が好成績につながっている。

 10年に就任した岡田彰布監督が、同じ「岡田」姓で紛らわしいとの理由から「岡田貴弘」の登録名変更を提案。公募を経て、「Takahiro」と恐竜のティラノサウルスの頭文字を取って「T―岡田」に決まった。

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