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中国は「白馬の騎士」か、米債市場で高まる存在感

2017/6/8 13:48
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 米連邦準備理事会(FRB)が米国債の保有を減らすなか、誰が、どの程度の利回りで米国債の受け皿になるのか――。この議論をニューヨークで提起すると、中国の名がしきりに出る。米財務省は国債の発行を増やす見通しで、トランプ政権も債務上限の引き上げ法案と大型減税などの早期実現をうたう。経済成長で税収を増やしながら、環境関連などの歳出を削減して財政均衡を図る政策に市場は懐疑的だ。米国債市場で中国が「白馬の騎士」役を演じる可能性が出てきた。

 すでに為替相場では中国の存在感が目立っている。中国人民銀行が新たな人民元設定基準を導入したのを受け、実質的な管理相場の色合いが強まっているからだ。対ドル相場は強含みで推移している。市場では米国の利上げに伴うドル高圧力への対抗策との見方がある。中国からのマネー流出にも一定の歯止めがかかりそうだ。減少傾向だった中国の外貨準備は、すでに微増傾向に転じている。

 このような市場環境で中国は一時売却していた米国債を再び増やすのではないか。中国の動き次第で、米国の金利は波乱を起こす可能性がある。FRBは当時の議長が量的緩和からの出口戦略に言及して相場急落を招いた「バーナンキ・ショック(13年5月)」の二の舞いは避けねばならず、極めて慎重にバランスシートシートを縮小するスタンスだ。一方、積極的な財政・金融政策は正常化のポリシーミックスでは、いかに足元で金利の低下傾向が顕著でも、潜在的な金利急騰リスクをはらむ。中国が米国債の買い手となれば、金利急騰に一定の歯止めをかける可能性がある。「白馬の騎士」役を演じることになるのか注目されるところだ。

 中国人民銀行は近年、外貨準備として金の公的保有も段階的に増やしている。増加量は国際通貨基金(IMF)にも報告されている。ドル建てで金を購入すれば、ドル売りを誘発してしまう。足元では鈍りがちな金の購入ペースが政府主導で再び勢いづく可能性が強い。米国の金市場でも債券市場でも中国の存在感がじわり強まっているのは確かだ。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経ヴェリタス「逸’s OK!」と日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層心理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

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