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日本ハム、入場券・グッズのネット販売に新機軸
アマゾンなどと提携、ファン開拓狙う

2017/5/4 6:30
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 プロ野球の日本ハムが入場券やグッズのインターネット販売で新機軸を次々打ち出している。ネット通販大手のアマゾンジャパン(東京・目黒)などこれまで球団との結びつきが薄かった企業と提携。以前からのファンの満足度を高めるとともに、提携先の巨大な顧客基盤を生かして新たなファン層の開拓を目指している。

日本ハムのグッズ販売サイトではアマゾンのIDで支払ができる

日本ハムのグッズ販売サイトではアマゾンのIDで支払ができる

 日本ハムは2月、アマゾンの決済サービス「Amazon Pay(アマゾンペイ)」との提携を始めた。球団の公式サイトでグッズを買う際、決済に必要な個人情報の入力をアマゾンのIDで代用できる。球団によると、米大リーグも含めて野球界で初の取り組みだという。

 一見、大した変化には見えないかもしれないが、実際の利点は大きい。

 現在、球団のファンクラブ会員以外の人が公式サイトでグッズを買う場合、クレジットカードなど10項目ほどの情報を入力してIDをつくる必要がある。しかし、アマゾンの会員ならクリック1つで決済を完了できるようになった。

 「ファンにとってはグッズを買いやすくなるし、ユーザビリティー(使い勝手)もよくなった。(グッズ販売の)機会損失を防ぐことができる」と日本ハムの前沢賢執行役員は話す。

 例えば、球団の熱心なファンでなくても、大谷翔平のユニホームを1枚だけ買いたいというライト層の需要を取り込みやすくなった。月間数千万人ともいわれるアマゾンの利用者数を球団の新たな顧客として取り込める可能性も広がった。

 導入後の数字を見ると、ファンクラブ会員以外では、約30%の人がアマゾンペイを使ってグッズを買っているという。「ファンからの反応は予想以上」と前沢執行役員は喜ぶ。

西川は俊足好打の人気選手=共同

西川は俊足好打の人気選手=共同

 日本ハムはチケット販売でも転売サイトの「チケットキャンプ」と組んだ。俊足巧打の人気選手、西川遥輝を間近で見られる三塁側の一部の席を同サイトで独占販売している。これまでのところほぼ全席が完売するなど好評を博している。

 チケットキャンプにはアマゾンペイと似たメリットもある。公式サイトやプレイガイドといった従来の販路だけでは縁遠かった人たちにアプローチしやすくなるという点だ。

 日本ハムのファン層は40~50歳代が中心なのに対し、チケットキャンプの約200万人の会員の平均年齢は20~30歳代と若い。「しかもチケットというものに興味を持っている200万人。そこに接点を持てることは大きい」と前沢執行役員は話す。

 チケットキャンプとの提携は今後への布石になのかもしれない。同社の本業はチケットの「2次流通」。イベント当日に都合が悪くなるなどした人が、チケットを再販するためのサイトの運営である。

 米大リーグが転売サイトの「StubHub(スタブハブ)」と提携するなど、海外のスポーツ界では2次販売に主催者自身が積極的に関わる例が増えてきたが、日本のスポーツ界はまだほとんど手つかず。慣習的に2次販売への拒否反応が根強いことが主な原因で、スポーツビジネスの課題の一つになっている。

 日本ハムは今後、チケットキャンプとの提携を強化し、2次市場の事業化の検討を始めるとみられる。スタジアムがほぼ満席で観客数の伸びしろが小さい球団にとって、2次市場は売り上げ増につながる可能性が高い。使用されないチケットを他の人が手に入れやすくなることでファンの利便性も高まる。

(谷口誠)

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