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クラウド・車載機器の連携が生む「新・企業相関図」
自動運転でグローバル開発競争(下)

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2017/5/17 6:30
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日経BPクリーンテック研究所

 自動運転車の開発において、新たな二つのトレンドが生まれている。一つは、「完全自動運転時代」を見越した開発テーマの推進。もう一つは、常時ネットに接続している「コネクテッドカー」ならではの特性を活用した技術の適用である。

 今回は日経BP総研 クリーンテック研究所が2017年3月に発行した『世界自動運転プロジェクト総覧(増補改訂版)』のデータを基に、コネクテッド技術で特に注目されている「Cloud-to-Car」を取り巻く業界動向を解説する。

■車両センサー情報収集で提携進む

 Cloud-to-Carは、自動運転車向けにクラウドと車載機器を連携させる技術である。Cloud-to-Carの恩恵を受ける技術領域としては人工知能(AI)と地図/道路情報収集がある。どちらも個々の車両とクラウドでの学習/収集を相互に活用しあうことで、全体の学習/収集効果を高めることができる。

 Cloud-to-Carの実現で中心的な動きをしているプレーヤーは大きく2種類ある。第一はクラウド地図をベースに道路・交通情報を提供する位置情報ベンダー。ドイツHEREとオランダTomTomが、その代表だ。

 第二はクラウドとの連携機能を備える車載機器を提供するメーカー。こちらの代表は米NVIDIA(エヌビディア)、イスラエルMobileye(モービルアイ)、米Intel(インテル)である。

 最近目立っているのは、道路情報収集の領域での企業提携だ。中でも車両に付けたセンサーが取得した各種情報を基に道路・交通情報を生成し、それをリアルタイムにクラウドに送信してビッグデータ化するための提携活動が本格化している。車線規制や交通規制、速度制限などの情報はリアルタイム性が求められることに加えて、ビッグデータ解析の信頼性を高めるためには大量のデータが必要となる。こうしたことから、自動運転向けのクラウド地図を作る際は、できるだけ多くの走行車両からリアルタイムに交通・道路情報を取り込むことが重要になる。

 各社がCloud-to-Car関連の企業提携に積極的なのは、自らが主体的にデータ収集できる車両を増やしたいと考えることに加えて、他社が収集したデータも自社のデータと統合して扱えるような環境を作ることに前向きであるからだ。

 例えばMobileyeは同社が開発した車載機器を用いたCloud-to-Car技術「REM」の普及を推進しており、ドイツVolkswagen、米GM、日産自動車、米Lucid Motors、米NIO、ドイツBMWなど、さまざまな自動車メーカーと個別に提携してREM技術の浸透と収集データの拡大を図っている。自動車メーカー側にしても、Mobileyeの自動運転支援技術を入手でき、Mobileyeが構築するクラウド道路情報「Roadbook」が活用しやすくなるというメリットがある。

 MobileyeはHEREとも提携を交わしており、HEREの3次元デジタル地図である「HERE HD Live Map」とRoadbookの統合をはじめとする協調作業を始めている。Mobileyeがどのような業種のどの企業と協力関係にあるのかを示す「ポジションチャート」(図1)を見ると、自動車メーカー、自動車部品サプライヤー、位置情報ベンダーなど、さまざまな事業領域の企業と提携を進めていることがわかる。

図1 Mobileyeのポジションチャート
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図1 Mobileyeのポジションチャート

 このように、Cloud-to-Carを用いたクラウド地図/道路情報の整備は、情報を囲い込んで競う領域ではなく、相互の情報を持ち寄って全体の情報精度を高める協調領域になりつつある。

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