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[FT]トランプ氏のシェール推進、炭素排出抑制に貢献か

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2017/3/17 14:47
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 トランプ米大統領が世界の気候変動との戦いを主導する存在になろうとしている──。

 ありそうにないことに思える。トランプ氏といえば、地球温暖化は米国の産業に打撃を加えようとする中国の「でっち上げ」だと主張し、温暖化対策に関する「パリ協定」からの離脱を公約している人物だ。

 だが、世界の経済成長にもかかわらず、化石燃料の使用による炭素排出量が3年連続で横ばいとなっていることを示す国際エネルギー機関(IEA)の最新データは、トランプ氏が気候変動対策に予想以上の役割を果たす可能性があることを示唆している。

 排出量が頭打ちになった一つの理由は、トランプ氏の称揚するシェール革命が米国で安価な天然ガスの生産急増につながり、石炭を押しのけていることだ。

■シェールガス生産と輸出で価格安価に

 シェールブームによるガス価格の低下は、さらに進む可能性がある。トランプ氏が掘削規制の緩和に動き、ビロルIEA事務局長が言うガスインフラの「ボトルネック解消」に拍車をかけようとしているからだ。

 これは米国のシェールガス生産と輸出が予想を上回る可能性があることを意味すると、ビロル氏は言う。そうなれば、安価なガスがアジアで石炭に対する競争力を増し、世界の炭素排出量がさらに減ることにつながりうる。石炭は炭素排出量が最も多い化石燃料だからだ。

 「現在、世界全体のエネルギー構成でガスの割合は25%に迫っているが、中国では6%、インドでは5%にとどまっている。どちらも石炭の大消費国だ」と、ビロル氏はフィナンシャル・タイムズの取材に答えた。「生産量の大幅増加で安くなれば、ガスは石炭と競争できる」

 中国はすでに世界最大の炭素排出国で、2位は米国だ。それに続くのは欧州連合(EU)加盟28カ国だが、個別の国としてはインドが世界3位の炭素排出国となる。

 大気汚染の問題を受けて、中国とインドではガスの「大幅な増加」が続いているとビロル氏は言う。

 欧州では多くの国で、ガスと再生可能エネルギーの利用拡大が石炭に取って代わった。特に英国では昨年、発電用エネルギーに占める石炭の割合が前年の23%から9%へ急減した。

 「欧州全域でそうなっている」とビロル氏は言う。「ガスが安くなっているうえに、供給量はさらに増えると見込まれているからだ」

 トランプ氏は大統領選中、苦闘する米国の石炭産業をよみがえらせるという公約を繰り返し、炭鉱労働者の「最後の頼みの綱」を自任した。

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