エネルギー新世紀

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

「30年に太陽光で全電力の2割」、米政府の野望

(1/2ページ)
2017/1/18 6:30
共有
保存
印刷
その他

日経テクノロジーオンライン

 2030年までに太陽光発電のコストを2020年時点の半分に下げる――。米エネルギー省(Department of Energy: DOE)は2016年11月、「2030ゴール」を発表した。電力会社による発電事業のためのメガソーラー(大規模太陽光発電所)のコストを、「2030年には3米セント/kWhまで引き下げる」という目標を掲げた。

 DOEは2011年に、太陽光発電システムのコスト削減に向けた「サンショット・イニシアティブ(SunShot Initiative)」と呼ばれる10年間に及ぶ技術開発プロジェクトを開始した。

 この「サンショット2020」の開始時のゴールは、2010年に27セント/kWhだった発電事業用のコストを、「2020年に約70%減の6セント/kWhに削減する」というものだった。このコストは、従来の化石燃料の発電コストに匹敵する。ちなみに、太陽光の発電コストには税額控除などの補助金は全く含まれていない。

「サンショット2030」で挑戦的な新目標を設定(出所:The Department of Energy)
画像の拡大

「サンショット2030」で挑戦的な新目標を設定(出所:The Department of Energy)

■住宅用の目標は5セント/kWh

 その後、太陽光発電産業は目覚ましく進展し、2010年には 27セント/kWhだった発電事業用のコストは、現時点で7セント/kWhまで下がっている。サンショット開始5年で、既に2020年のゴールの約90%を達成するにまで下がっている。

 この進展により、DOEはメガソーラーの均等化発電原価(Levelized Cost of Electricity : LCOE)を2030年には、2020年時点の半分の水準となる「3セント/kWh」に削減する新たなゴールを設定した。

 さらに、発電事業用と同じように住宅用と非住宅用(商業用)のコスト目標も大幅に引き下げた。非住宅用の発電コストは2020年の7セン//kWhから4セント/kWhへ、住宅用の発電コストは2020年の9セント/kWhから5セント/kWhに設定された。

 ちなみに、現時点での非住宅用の発電コストは13セント/kWh、住宅用の発電コストは18セント/kWhである。発電事業用ほどではないが、2020年のゴールの70%はすでに達成している。

「サンショット2030」での太陽光発電コストの将来目標(出所:The Department of Energy)
画像の拡大

「サンショット2030」での太陽光発電コストの将来目標(出所:The Department of Energy)

■3米セント/kWh達成への道のり

 「3セント/kWh」という目標はかなり挑戦的に見えるが、実際にそれを達成するためにさまざまな現実的な行程が挙げられている。

 例えば、太陽電池 、太陽電池以外のハードウエア、ソフトウエアとO&M(運転管理・保守点検)のコスト削減、太陽電池の変換効率とシステムの信頼性の飛躍的な向上・改善が含まれている。さらに、資本費の大きな削減もプラスになるとされている。

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 次へ
共有
保存
印刷
その他

電子版トップテクノロジートップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

日経BPの関連記事

【PR】

エネルギー新世紀 一覧

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

水を使わないセイコーエプソンの「ペーパーラボ」。写真は装置の全体像

エプソンは「水不要」、使った紙をオフィスで再生 [有料会員限定]

オフィスで使う紙をオフィス内で再生して繰り返し使う「紙再生装置」に注目が集まっている。これまでは、環境意識の高い企業がリサイクル活動の一環として導入するケースがほとんどで、企業の採用はあまり進んでいなかった。…続き (3/15)

製糖工場ではサトウキビの搾りかすであるバガスが大量に発生する(左)。三井製糖の関連会社が運営するタイの製糖工場(右)。東レとの合弁会社はこの工場の敷地内に実証プラントを建設する

「日の丸技術」タイで開花 東レがバイオ燃料事業化へ [有料会員限定]

 タイで、日本企業が相次いでバイオ燃料関連事業に乗り出す。東レは2017年1月、三井製糖との合弁会社をタイに設立した。サトウキビの搾りかすであるバガスから、バイオエタノールの原料となるセルロース糖を製…続き (3/17)

高速収容と省エネ、「エコ駐輪場」屋上や地下を活用 [有料会員限定]

 環境に優しいことに加え、健康にも良い自転車の利用が増えている。2016年12月には、自転車の活用を推進する自転車活用推進法案が成立した。自転車専用道路の整備やシェアサイクルの拡大などを掲げている。こ…続き (2/9)

新着記事一覧

最近の記事

【PR】

日経産業新聞 ピックアップ2017年3月27日付

2017年3月27日付

・LG、日本の研究所統合 ロボなど強化
・海底3D地図 速く広く作成 三井造船など開発
・設備保守の東京電設サービス、東電系以外で売上高4割
・富士重、「アイサイト」新興国にも投入
・パソナ、自分磨き プロが指導…続き

日経産業新聞 購読のお申し込み
日経産業新聞 mobile

[PR]

関連媒体サイト